木梨憲武、アートは「偶然で生まれます」 リアルイベント前に大物へ“直電オファー”
芸術で大切なことは「勢いと偶然」「将来のことは考えない」
――かなり“勢い任せ”で企画が進んでいるようですね。 「アートになる瞬間って、いつでもちょっとした偶然で生まれます。独身時代には顔に絵の具を塗りたくって、半紙を押し付けた“顔拓”を、友達が面白がってくれたのでプレゼントしたりしていました。以前、全国で開催させてもらった僕の個展のポスターも、アトリエにいて服がペンキで汚れたから、その勢いで顔も頭も極彩色のペンキまみれにしたところを写真に撮ってもらって生まれました。番組でもクロちゃんたちと一緒に、冬なのに絵の具まみれになって、シャワールームもないスタジオだったから(笑)、着替えないで寒空の中、絵の具を乾かしてそのまま帰ったなんてこともありました。勢いと偶然が芸術には大切かな。そのクロちゃんも今回、出てくれます」 ――イベントは2日間で、ゲストも日替わりになると聞いています。 「ちょうど今、『2日間をかけてどんな作品を作れるか』を考えているんだけど、大きなキャンバスに絵を描いていって形になっても、大きすぎて皆さん持って帰れないじゃないですか。だから、皆さんが家に帰って飾りやすいように、僕がカットしてプレゼントしてあげるのも面白い。他にも、ステージで行うからには『照明をどう見せるか、楽器にペンキをぶっかけたらどうなるのか』なども本番までにテストしていきますが、本番でないとできない演出もあります。何が起きるかわからないハラハラぶりを楽しみにしていてください」 ――11月には、とんねるずとして29年ぶりの日本武道館公演。マルチな活動が続きます。 「僕は『あと何年でこうしよう』という将来のプランはほとんど考えたことがなくて、『今日、遭遇したことをネタにしていこう』と思って毎日を生きています。個人のアートイベントもこれから控えていますし、同時並行でいろんなことを実行に移すのが楽しいのかもしれない。『真夏の大収穫祭』は大物のゲストたちが芸を見せてくれる上、他では絶対見られない、絵の具まみれでぐちゃぐちゃになる姿が見られます。本当は童心にかえった気分で、もっと思い切りやってみたいんだけど『どこまでやったら怒られるか』のラインも分かっているので(笑)、怒られない範囲でアートを追求していきます」
大宮高史