ノーベル平和賞受賞の日本被団協帰国「緊張と感動の連続だった」核兵器廃絶実現への思い語る《長崎》
NIB長崎国際テレビ
「これからどう活動していくか考える機会になった」と、核兵器廃絶の実現に向け改めて意欲を示しました。 ノーベル平和賞を受賞した日本被団協の代表団が13日、ノルウェーから帰国し長崎市で報告会見を開きました。 報告会見に臨んだのは、ノルウェー・オスロを訪問した日本被団協の代表委員 田中 重光さんと代表理事の横山 照子さんです。
(日本被団協代表委員 田中 重光さん) 「やはり一番印象に残ったのはノーベル平和賞授賞式。緊張と感動の連続だった。一連の行動の中で、私たちの受賞が世界の今の緊張と分断の世界を、友好と協調の世界に変えていく。そういう誓いになってくれたらいい」 (日本被団協代表理事 横山 照子さん) 「授賞式。これが一番感動したし、これからの私たちの活動をどうしていくのかと思わせる機会だったと思う」 10日に行われたノーベル平和賞の授賞式で、田中さんは被団協を代表して登壇。 横山さんは被爆し若くして亡くなった妹から贈られたコサージュをつけて、式に臨みました。 (日本被団協代表理事 横山 照子さん) 「ノーベル賞によって認知されて来た。今の世界情勢の中で、核兵器をなくしていかなくてはいけないと心から思わせるような瞬間だった」 ノルウェーの高校生に、自身の被爆体験を語った横山さん。 ノルウェーの人々や海外メディアの関心の高さに驚いたといいます。
(日本被団協代表理事 横山 照子さん) 「リーフレットを持って行った。読み終わってから戻ってきて握手してありがとうございましたとおっしゃった。 こういうことはあまりないので、付き添いの方もびっくりして感動して涙が出そうだったと。皆さん熱い心を持っていた」 授賞式のスピーチで田中 熙巳さんが日本政府の姿勢を厳しく批判したことを踏まえ、唯一の戦争被爆国として果たすべき役割を訴えました。 (日本被団協代表委員 田中 重光さん) 「この受賞をどう受け止めて核廃絶に向かっていくのかが重要。とりわけ唯一の被爆国の日本政府が核兵器禁止条約に正面から向き合ってほしい」 その上で来年の被爆80年、そして若い世代に向け、今の思いを話しました。
(日本被団協代表委員 田中 重光さん) 「大きなアクションになっていると思う。若い人が受け止めて被爆者の気持ちを受け継いで、もっともっと広げてほしい。それが若い人たちが核兵器のない世界をつくる原動力になってもらえば」 代表団は石破総理大臣との面会を希望していて、核兵器禁止条約への参加を求めるほか、核廃絶に向け国際世論の先頭に立って取り組むよう伝えたいとしています。