桂ひろばが二代目桂力造、桂ちょうばが四代目桂米之助、桂そうばが二代目桂惣兵衛を来春襲名
落語家・桂ざこば一門の、桂ひろば、桂ちょうば、桂そうばが30日、大阪の動楽亭でトリプル襲名発表会見に出席した。 来春に大阪・サンケイホールブリーゼで開催される「桂米朝没後10年祭」で「桂ひろば改メ 二代目桂力造」「桂ちょうば改メ 四代目桂米之助」「桂そうば改メ 二代目桂惣兵衛」を襲名し、襲名披露公演も東京・京都はすでに決定している。3人の師匠・桂ざこばは「同時で襲名しようということで、ありがたいこっちゃなと思ってます。年齢もみんな一緒。3人をよろしくお願いします」とあいさつした。 ひろばは2000年に入門。力造を襲名するにあたり「まさか自分が襲名するなんてと思いましたが、名前リストみたいなのを作っていただきまして、最終的に力造という名前にしました。理由はイメージです。あと字画で大吉が1つ入っていたので選ばせていただきました。名前を汚さないように、今よりもいい噺家(はなしか)になっていきたいと思います」と決意表明した。ちょうばは01年に入門。米之助を襲名するが「基本的にはやっぱりざこばの弟子でありますので、師匠のような人間の情というものを表現できるような噺家になりたい」と意気込んだ。そうばは03年に入門。惣兵衛を襲名し「『文』『枝』がつくともめるんです」と笑いを誘いつつ「初代桂文治の本名が惣兵衛。響きがそうばにも似ていまして決めました。誰もやってないことをやりたいという目標があるので、小説を落語化したり、古典落語もちょっと新しい解釈とか演出でできたらいいなと思っております」と意欲を語った。 桂南光、桂米團治も同席。南光は「米朝事務所としても、誰かが襲名したら仕事が増える」と冗談を交えつつ「3人とも自分の個性も出して勉強会もやっていて、幅広く噺家としてやっていこうという意欲をとても感じました。それぞれ名前は自分で過去の人の名前を探してもらって、気に入ったやつを復活するというのがいいんじゃないかなということで決まりました。応援よろしくお願いします」とエールを送った。米團治は「襲名というのはやりたいと思ってできるものじゃない。3人とも師匠を尊敬しているので、三者三様で期待しています」と祝福した。
報知新聞社