覚えておいて損はない!? 欧州、21歳以下のブレイク候補(10)ドイツ代表の招集を拒否!? 絶対王者の新たな天才
世界有数の才能が集まる欧州リーグには、今夏のユーロ2024(欧州選手権)で大活躍したラミン・ヤマルをはじめ、毎年のように各国の期待を背負う若手選手たちが台頭している。今回は、今季中に大ブレイクをしても不思議ではない21歳以下の期待のブレイク候補を紹介する(成績は11月25日時点)。
MF:パウル・ヴァナー(U-21ドイツ代表) 生年月日:2005年12月23日 所属:ハイデンハイム 市場価値:1500万ユーロ(約24億円) 今季リーグ成績:11試合2得点1アシスト 11月にドイツサッカー界を賑わせたのが、バイエルン・ミュンヘンで史上最年少デビューを飾ったことで知られるパウル・ヴァナーがドイツ代表からの招集を拒否したニュースだ。彼はオーストリア生まれということもあって、慎重にA代表を選択するプランを持っている。 ドイツ代表を率いるユリアン・ナーゲルスマンからすると、同じく招集を画策しているオーストリア代表監督のラルフ・ラングニックはホッフェンハイム時代の師匠にあたる。この師弟対決の場外戦がヴァナーという1人の逸材を巡って行われているのだ。 今季バイエルンからハイデンハイムへとローン移籍しているヴァナーはトップ下を本職とする選手で、185cmというスラッとした背格好や利き足など、若い頃のカイ・ハフェルツに似ている部分が多い。 今季開幕戦でいきなりゴールを決めるなどスター性も兼ね備えており、利き足の左足だけに依存することなく、右足でもコースにシュートを流し込む高い技術が特長だ。ハフェルツと同様に特筆すべきスピードがあるわけではないため、ポジショニングや周囲との連係からチャンスを作る8番寄りの10番タイプの選手と言えるだろう。現時点では身体の細さも気になるところだ。 今季のハイデンハイムでの印象的な活躍からナーゲルスマン監督は先述した通り、11月にヴァナーをドイツ代表に初招集する予定だった。それを本人が拒否をしたのは意外にも思えるが、現状のドイツ代表の陣容をみれば納得できる部分も多い。 現在のドイツ代表はハフェルツやジャマル・ムシアラ、フロリアン・ヴィルツら中央でプレーする2列目の選手層が世界トップクラスで厚い。将来的にこの争いに割って入る実力がヴァナーにもあるだろうが、ラングニック体制でクラブのような組織力の高さで強化を図っているオーストリア代表のプロジェクトも魅力的だ。 ナーゲルスマンとラングニック、2人の智将が欲しがる若き才能はどちらの代表を選択するのだろうか。
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