金馬映画祭、国際共同製作の「黙視録」で開幕 18日間で181作品上映/台湾
(台北中央社)2024台北金馬映画祭(金馬影展)が7日、台北市内で開幕し、オープニング作品としてシンガポールのヨー・シュウホァ(楊修華)監督の「黙視録」(Stranger Eyes)が上映された。24日までの18日間に、53の国・地域の映画181作品を上映する。日本からは俳優の成田凌や森田剛、映画監督の藤井道人らが訪台し、観客の前に姿を見せる。 「黙視録」は台湾、シンガポール、フランス、米国の4カ国共同製作作品。今年のベネチア国際映画祭でコンペティション部門に出品された。「のぞき見」と「失踪」を主な題材とし、監視下の日常における人間のありさまをあぶり出す。ウー・チエンホー(巫建和)やリー・カンション(李康生)ら台湾の俳優が出演する。撮影は浦田秀穂が担当した。同作は今年のゴールデン・ホース・アワード(金馬奨)で6部門にノミネートされている。 今年の金馬映画祭では445回の上映を行い、このうち162回の上映分のチケットがすでに完売した。すでに7割以上のチケットが売れているという。 また、期間中には国内外の映画人346人以上が映画祭に参加する。成田と森田は台湾で撮影した「雨の中の慾情」の上映後イベントに登壇する。また、23日に開かれる金馬奨授賞式には俳優の阿部寛がプレゼンターとして登場する。 開幕後最初の週末となる8~10日には、上映会場の一つ、信義威秀(台北市信義区)の中庭で「金馬映画マーケット」が開催される。映画配給会社やドリンク・スイーツ店、映画祭のスポンサー企業がブースを出し、映画祭を盛り上げる。 (王心妤/編集:名切千絵)