東京女子プロレス・鈴芽がアメリカのリングで開眼「プロレスは世界共通言語なんだ!」
2024年の東京女子プロレスは若い世代が大躍進
2024年の東京女子プロレスは若い世代が大躍進した。 3月の両国国技館大会でアップアップガールズ(プロレス)の渡辺未詩が団体最高峰のプリンセス・オブ・プリンセス王座を初戴冠。そして鈴芽と遠藤有栖の“でいじーもんきー”が悲願のタッグ王座を奪取。すでにインターナショナル王座を獲得していた荒井優希と並んで、主要王座を若い世代が独占した。 渡辺未詩と荒井優希はベルトを守り抜いたまま越年することが確定しているが、鈴芽と遠藤は9月の幕張メッセで王座から陥落。バックステージでコメントをとろうと待ち構えていたのだが、鈴芽はなかなか戻ってこなかった。ずっとインタビュースペースの裏で悔し泣きをしていたのだ。 「あのときは本当に悔しかったです。でも、あの試合があったから学べたことがたくさんあるし、これをプラスに変えていこうと気持ちを切り替えました。1月18日からタッグトーナメントが始まるので、そこで優勝してトーナメント2連覇を狙っています! そしてもちろんプリンセスタッグのベルトへもまた挑戦したい。タッグもシングルも…なんて欲張りですけど、2025年は2024年よりもっともっと激動の年にしちゃいたいって思っています!」 いまだシングルマッチで荒井優希に勝ったことはない。ただ、2024年にプリンセスタッグ王座を保持して、防衛してきた半年間(ここでは荒井優希、宮本もか組の挑戦を好勝負の末、退けている)、そしてベルトを奪われた悔しさと、そこからはじめて学んだ経験則を試合に投入していけば、シングルでの初勝利も夢ではない、と鈴芽は手応えを感じている。 年初の試合であるが、イッテンヨンは2024年の「総決算」の場でもある。 そして、荒井優希にとっては「二刀流」のグランドフィナーレがここからはじまる。 ここで好スタートを切った者が1年間をリードできることは、昨年のイッテンヨンの主役となった荒井優希が1年間、ベルトを守り抜いたことで証明してみせた。ちなみに現在、荒井の防衛回数は6回で、これは同王座のレコードになっている。その記録を止めることができれば、もうその段階で鈴芽の名前は王座の歴史に深く刻まれる。 2025年はカレンダー的にも恵まれたお正月休みに各団体のビッグマッチが目白押し。東京女子の1.4後楽園ホールにも、いろんな団体のファンが多数、駆けつけることが予想される。3大タイトルマッチをメインに豪華なカードが並んだが、ぜひ、荒井優希vs鈴芽のインターナショナル・プリンセス王座戦に注目してもらいたい。華やかで、爽やかで、そして激しい2025年の女子プロレスの「最前線」がきっと、そこにある。
小島 和宏