【選手権展望Cゾーン】実力校が多数 実力伯仲のビッグマッチがズラリ
Cゾーンは実力校が多数並び、どこが勝ち上がってもおかしくない。実力伯仲のビッグマッチがズラリと並んでいる。インターハイ優勝の明秀日立(茨城)は、主将のDF山本凌(3年)を筆頭に実力派が揃う好チーム。MF大原大和(3年)と吉田裕哉(3年)による中盤は強度十分。サイドにはアップダウンを繰り返せるDF長谷川幸蔵(3年)、前線にもFW熊崎瑛太(3年)がいる。夏の躍進によって強まる警戒網を打ち破るだけの地力はありそうだ。 【トーナメント表】第102回全国高校サッカー選手権 だが、初戦で当たる徳島市立(徳島)は簡単に勝てる相手ではない。「縦に速いサッカーができれば、組み立てるサッカーもできるのが強み」と主将のFW笠原颯太(3年)が話す通り、今年は攻撃の連携に力を入れてきた。MF山座拓達(3年)を中心にチャンスは作れるため、FW鈴木悠哉(2年)の活躍に期待だ。 隣に位置するのは矢板中央(栃木)と東海大仰星(大阪)のカード。2年ぶりの出場となる栃木の名門校は、DF梶谷皇光斗(3年)と清水陽(2年)にGK大渕咲人(3年)を加えた守備の堅さは今年も健在。中盤にも違いを作れるインターハイ優秀選手のMF井上拓実(3年)がいる。激戦区・大阪を勝ち抜き7年ぶりの出場となった仰星もGK森本真幸(3年)、DF松村瞭(3年)を中心とした堅守速攻が持ち味。前線にはターゲット役となりつつ、得点も奪えるFW水永直太朗(3年)がいるのも心強い。カラーが似たチーム同士の対戦とあり、どちらのパワフルさが勝るか見ものだ。 日大藤沢(神奈川)と近江(滋賀)はシードとして2回戦から登場する。水戸内定のDF尾野優日(3年)を筆頭にDF宮﨑達也(3年)、MF安場壮志朗(3年)と各ポジションにタレントが揃う日大藤沢はインターハイで4強入りを果たし、強さを証明した。決して楽なブロックとは言えないが、持ち前の攻撃的なスタイルを冬も発揮出来れば、9年ぶりとなるベスト4も見えてくる。 対する近江も初参戦のプリンス関西1部で上位となった好チーム。最終ラインから果敢に持ち上がるDF金山耀太(3年)、俊足のMF鵜戸瑛士(3年)によるサイドアタックは要注目だ。昨年は「強豪と当たって爪痕を残したい」と話していた前田高孝監督にも変化が見られ、「全国で勝ち進む景色が見たい」と口にする。 反対の山は昨年、神村学園が国立行きを果たしたため、鹿児島県代表がシードとなる。代表校は未定だが、実力校が揃う県であるため、どこが勝ち上がっても上位候補になるのは間違いない。対戦する松本国際(長野)としては腕試しの場を心待ちにしている。元々はテクニカルなチームだったが、昨年の選手権以降はハードワークの色を加えている。プリンス北信越2部で鍛えられた今年は鮮明になっており、DF鈴木侑斗(3年)、長崎大吾朗(3年)の両SBを筆頭に戦える選手が多い。「ハードワークして、切り替えを速くして前から守備するのがどれぐらい通用するのか楽しみ」(勝沢勝監督)