Snow Man 宮舘涼太、『大奥』の世界観にマッチする佇まい 艶のある声が緊張感をもたらす
フジテレビ系で毎週木曜22時より放送中の『大奥』が、見どころたっぷりだ。艶やかな着物、京都の街並みの美しさと相反するように描かれるのは、嫉妬や妬みによる激しい足の引っ張り合い。その中で第1話から不敵な笑みを浮かべ、油断ならない動きを見せるのが松平定信(宮舘涼太)なのだ。 【写真】『大奥』小芝風花インタビュー撮り下ろしカット 演じるのは、連続ドラマ初出演にして、時代劇にもしっかりとハマり、強い存在感を放つSnow Manの宮舘涼太である。まだまだ出演時間は短いものの、美しい所作や深みがあり良く通る声、あまりに『大奥』の世界観にマッチした佇まいに、視聴者からは早くも驚きと称賛の声が集まっている。 宮舘は2020年にアイドルグループSnow ManとしてCDデビューし、瞬く間にお茶の間の人気者となった。歌もダンスもかなりの実力者でありながら、宮舘にはもう一つの魅力がある。それはバラエティでの“貴族キャラ”だ。『ラヴィット!』(TBS系)への隔週でのレギュラー出演に加え様々な番組で見せるロイヤルな佇まいは、美しさに留まらず宮舘の個性として認知され、彼が愛されるきっかけにもなっている。時に面白い言葉で人を笑顔にできるユニークさもある宮舘のまわりはいつも笑顔に溢れているのだ。 徳川家治を演じる亀梨和也とは、先輩・後輩として親交があることから、亀梨のYouTubeチャンネルにも出演するなど普段から仲睦まじい様子を見せている。劇中での家治と定信はライバル関係にあるが、ひとたび役を離れると亀梨と宮舘が互いを信頼している様子がよく伝わってくる。第2話の段階では家治との共演シーンはほとんどないが、これからどのような芝居の掛け合いを見せてくれるのかは期待したいポイントだ。 さらに宮舘は連続ドラマこそ初出演だが、「市川海老蔵 第五回自主公演 ABKAI 2019~第一章 FINAL~『SANEMORI』」、「初春歌舞伎公演 市川團十郎白猿襲名記念プログラム『SANEMORI』」で歌舞伎の舞台での経験も積んできた。もともと本人も時代劇に意欲を見せていたことから、今回の定信役はまさに適役だといえよう。こうした舞台での経験と、ダンスで培った身体能力の高さ、そして鍛えられた体格の良さは、和装でよく映える。 第1話序盤では倫子(小芝風花)に対し「気を抜けば殺されるやもしれません」とこれから大奥で起こる壮絶な暮らしを暗に告げており、宮舘の強みでもある艶のある声で視聴者に緊張感をもたらした。この倫子との一連の会話はまさに、「これからこのドラマには何かがある」ことを暗示する重要なパートであり、定信自身もそういった立ち位置の役どころにある。宮舘の存在感とロイヤルな雰囲気がこうしてドラマの世界観にいい刺激を与えており、定信がこのあと倫子と家治、そして倫子と大奥の関係性の中で、どう見どころを作っていってくれるのかが非常に楽しみだ。 第2話では残念ながら少ししかその姿が見られなかった定信だが、いよいよ第3話では家治の世継ぎに関する考えを知り、何やら怪しい動きを見せる様子。ここから本格的に定信が大奥での政治に介入してくる可能性があることから、家治だけでなく倫子にとっても大きく影響を及ぼすことになるかもしれない。
Nana Numoto