80個のガラス照明がきらめく!インテリアだけで普通の住宅を豪華なゲストハウスに劇的チェンジ
ゲストへのサプライズは必須。特別なひとときを提供する空間づくり
都心の閑静な住宅街の一角。敷地内にL字2棟が立ち、3つの世帯が暮らす住宅です。これを譲り受けた新たなオーナーが希望したのは「ビジネスパートナーや親族をもてなすゲストハウスに変えること」でした。しかも間取りの変更はなしに。 そこでMLスタイリングが提案したのは二世帯が暮らしていた東西に長いメイン棟の1階のリフォーム。エントランスを挟んで左手の書斎をウェイティングルーム、右手のLDKをメインダイニング、その奥に続く親世帯の一部をバーラウンジに変更しました。もとの間取りがそのままおもてなしの動線にも適していたからです。加えてメインダイニングの借景になる庭もクライアントの手を加えることになりました。 ゲストハウスの基本は“住宅以上、レストラン未満”であること。短時間(夕方からスタートしたとして4時間程度)をゲストがこの場所で過ごすための空間の演出と快適性が大切です。そこでどんなゲストにとってもわかりやすい(気づきやすい)空間の演出ができる“照明”と“色”をスタイリンのグテーマにしました。 それでは各スペースの解説をしていきます。 【写真】西海岸インテリアを取り入れた「リビング」
エントランス:空間の第一印象の場。インパクトのある家具と照明・アートを
エントランスはゲストが最初に空間を体験する場です。まず、ここでのつかみが大切です。そこで4つの仕掛けを施しました。1つ目が真っ先に目線に飛び込んでくるカナダのボッチの照明。“コードもデザインの一部”という斬新な発想で、インパクト大です。そこに2つ目の仕掛けとして用意したのが、イタリアのチェコッティ・コレツィオーニのコンソール。その上に配したピカソのリトグラフが3つ目の仕掛けです。そして最後となる4つ目が最上級のシルクを使ったペルシャ絨毯。目線の上から下まで、すべてカバーしています。これで十分でしょう。 この写真を見てインテリアは何のスタイルと思われるでしょうか。答えは“カテゴリーなし”ということです。簡単な答えにしないこと。この謎もゲストにこれからこの場所で過ごす時間を期待させる要因となるからです。