若年性認知症になり「仕事をやめたい」と訴える夫に、生活のために仕事をやめてほしくない妻がとった行動とは【漫画】
見た目は変わらないのに、どんどん記憶が薄れ、“自分が知らない”夫になってしまったら…? 時間や場所の感覚がなくなり、家族の顔でさえわからなくなる病「若年性認知症」を真っ向から取り上げ、SNSでも話題のコミックエッセイ『夫がわたしを忘れる日まで』(吉田 いらこ 著)から一部を公開します。 【前話を読む】“覚えること”ができなくなった夫に訪れた「仕事ができない」という苦難…他人に迷惑をかけてでも働き続けるべきか?
仕事でも、日常生活でも、物事を忘れないように、メモをしたり、チェックシートを作ったり、できる努力をしていた翔太だったけれど、若年性認知症の症状は、少しずつ翔太の体に影響を及ぼし続けていて……。
そうとは気づかず、病気になる前と変わらないように見える翔太の様子を見て、「若年性認知症だなんて信じられない」と思っていた彩。そんなとき、突然翔太が「仕事を辞めてもいいか」と相談してきてーー。
もう十分くらい助けてもらってるんだけど ちょっと ちょっと待ってよ そんなこと急に言われても…
仕事辞めて…次どうするの? 次は決まってないんだけど オレみたいな人たちが通える支援施設があってさ
進行を遅らせるリハビリをしてくれたり 再就職の相談に乗ってくれたりするらしいんだ …… そうは言ってもお金は?
住宅ローンだって残ってるし…陽翔だってまだ小学生だよ? これからどれだけお金がかかるか… お金のことはわかってる しばらくは彩に負担をかけちゃうけど
傷病手当金と障害年金をもらいながら 次の仕事を探そうと思ってる …あのさ 再就職がどれだけ難しいか本当にわかってる?
せっかく今の職場で配慮してもらえてるのに 辞めるなんてもったいないよ 確実に就職先が見つかるとも限らないし
私がフルタイムで働くことも考えないとだよ? 彩の言ってることはわかってるよ