【毎日書評】松浦弥太郎が仕事をもっと輝かせるために気をつけている2つのこと
自分を整える
「仕事の基本はなんですか?」と聞かれたとき、また、「人と関わる基本はなんですか?」と問われた際にも、著者は「絶対条件は健康管理」だと答えるのだとか。いうまでもなく、すべてにおいて必要なのは、まず自分を整えることだという思いがあるから。 なるほど体調がすぐれなければ、人と接するのは難しく、そればかりか相手に負担をかけてしまうことになるかもしれません。ミスをしでかす原因が、体のコンディションにあったというケースも考えられるでしょう。 具合が悪いときには人を気遣えないし、思いやりももてないはず。何はなくともよく眠り、きちんと食事をし、すこやかな体であらねばなりません。(137ページより) また、同じように大切なのが身だしなみ。どんなときも身ぎれいにしておくことは、人と関わる際の絶対条件だということです。昨今は洋服に気を遣う人が増えてもいますが、それだけに「体そのもの」を手入れしているかどうかも重要になってくるようです。 たとえば髪の毛。髪の手入れをきちんとしている人は信頼できるし、すてきだと思います。逆にいうと、髪が乱れていたり、のびっぱなしだったりすると、生活態度や仕事ぶりも荒れたものに感じます。(138ページより) さらには髪と並び、著者は手の美しさも重視しています。 男女を問わず、指先というのは目立つもので、ふと差し出した指がきたなかったり、ペンを使う手が汚れていると、なんだか幻滅してしまいます。 手のきれいさは信頼感、安心感にもつながると考えているので、僕自身、指先や爪の手入れは怠らないようにしています。(139ページより) とはいえ著者のいう「きれいな手」とは、いわゆる「白魚のような手」を指すわけではないようです。畑仕事をしている人は必然的に手が汚れる可能性がありますし、機械を使う仕事の人は脂が染み込んだ分厚い手になるでしょう。しかし、たとえ汚れているように見えたとしても、手入れをしているかいないかは、ちゃんとわかるもの。 つまり、その人が心配りをもって手入れをしているのなら、どんな仕事をしている人の手であっても「きれいな手」だといえるということです。(137ページより) 前述したようにコンパクトにまとめられているため、目についた項目を拾い読みすることも可能。空いた時間に開いてみることのできる、なにかと役立ちそうな一冊です。 >>Kindle unlimited、99円で2カ月読み放題キャンペーン中! 「毎日書評」をもっと読む>> 「毎日書評」をVoicyで聞く>> Source: PHP文庫
印南敦史