ピアノと共に切り拓く運命。ジェーン・カンピオンのパルム・ドール受賞作「ピアノ・レッスン」が4Kで復活
ピアノを声の代わりとするヒロインの数奇な愛の運命を描き、第46回カンヌ国際映画祭パルム・ドールをはじめ数々の賞に輝いたジェーン・カンピオン監督作「ピアノ・レッスン」(1993)が、4Kデジタルリマスター版で、3月22日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほかにて全国公開。ポスタービジュアル、予告編、著名人コメントが到着した。 「ピアノ・レッスン 4Kデジタルリマスター」予告編 19世紀半ばのニュージーランドの孤島。エイダ(ホリー・ハンター)は父の決めた相手と結婚するため、娘のフロラ(アンナ・パキン)と1台のピアノと共にスコットランドからやって来た。「6歳で話すことをやめた」エイダにとって、ピアノは声の代わりだ。ところが夫になるスチュアート(サム・ニール)は、ピアノを重すぎると海辺に置き去り、先住民との通訳を務めるベインズ(ハーヴェイ・カイテル)の土地と交換してしまう。エイダに惹かれたベインズは、ピアノのレッスン1回につき鍵盤1つを返すと提案。渋々受け入れるエイダだったが、レッスンを重ねるうちに愛が燃え上がる──。 第46回カンヌ国際映画祭でパルム・ドールと女優賞(ホリー・ハンター)、第66回アカデミー賞で主演女優賞(ホリー・ハンター)・助演女優賞(アンナ・パキン)・脚本賞(ジェーン・カンピオン)など世界中で受賞を重ね、1994年度キネマ旬報ベスト・テンでは外国語映画ベストワンに選ばれた名作。マイケル・ナイマンのメインテーマ曲『楽しみを希う心』は、今も広く愛されている。
〈コメント〉
主人公エイダの心情と全体的にモノトーンな世界観に寄り添うマイケル・ナイマンの音楽。 とりわけ映画そのものを雄弁に語るピアノによる主題曲は、四半世紀以上経った今も色褪せない。 ──服部隆之(作曲家) 海辺にピアノがある。 たったそれだけのアイデアから始まった、あまりにもエキセントリックな試み。 常識や理性を超えて、心の奥が見てみたいと願わずにはいられない。 女性ならではの感性だなんて言わせない、荒々しい波のような名作。 ──小川紗良(文筆家・映像作家・俳優) 1人の女性とピアノの競演=デュエット マイケル・ナイマンのThe Heart Asks Pleasure First(楽しみを希う心)の旋律から 眼前に1人の女性の住む“世界の最果て”が映る 彼女が奏でつづける沈黙という音楽 その深層より潮の満ち引きに争い渦巻いた情熱は 黒鍵を弾く指と鍵盤を決して離さない 一度見たらその音楽が耳から離れない ──中川晃教(シンガーソングライター)
「ピアノ・レッスン 4Kデジタルリマスター」
監督・脚本:ジェーン・カンピオン 音楽:マイケル・ナイマン 出演:ホリー・ハンター、ハーヴェイ・カイテル、サム・ニール、アンナ・パキン 提供:カルチュア・エンタテインメント 配給:カルチュア・パブリッシャーズ 原題:THE PIANO/1993年/オーストラリア・ニュージーランド・フランス/英語/121分/カラー/アメリカン・ビスタ/5.1ch/字幕翻訳:戸田奈津子/R15+ ©1992 Jan Chapman Productions and CIBY 2000 公式サイト:www.culture-pub.jp/piano/