【博多駅前女性刺殺事件】 寺内進被告(32歳)にきょう判決 争点は事件当日「待ち伏せ」「つきまとい」があったのか
博多駅前の路上で元交際相手の女性につきまとったうえ包丁で刺して殺害したとされる男の裁判員裁判。きょう、判決が言い渡されます。 【写真で見る】博多駅前 女性刺殺事件 ■元交際相手の女性を殺害した罪などで起訴 起訴状などによりますと、元飲食店従業員の寺内進被告(32歳)は去年1月、ストーカー規制法に基づく「禁止命令」を受けていたにも関わらず、元交際相手の川野美樹さん(当時38歳)を待ち伏せしてつきまとったうえ、胸や頭などを包丁で複数回突き刺し、殺害したなどとされています。 寺内被告は6月17日の初公判で、「刺したことは間違いないが待ち伏せしたことは違う」と起訴内容を一部否認しました。 弁護側も殺人と銃刀法違反については争わない姿勢を示す一方、ストーカー規制法違反については無罪を主張していて、事件当日に「待ち伏せ」や「つきまとい」があったのかが争点となっています。 ■寺内被告が法廷で語ったこと 4日間にわたって行われた被告人質問で寺内被告は次のように述べました。 弁護側 Q事件当日、起床してから何をした? 寺内被告 「用意して博多駅のバスターミナルの携帯ショップに携帯代払いに行こうと」 弁護側 Q川野さんと会うと予想していた?待ち伏せした? 寺内被告 「してないです」 弁護側 Qなぜ博多駅近くで立ち止まっていた? 寺内被告 「タバコ吸ってた。立ち止まっていたというか、3、4分の話なのでそれを待ち伏せというのは違うかなと思います」 検察側 Q愛した人を殺害してしまった今の気持ちは? 寺内被告 「ショックと後悔と申し訳ないという気持ち」 検察側 Qどうしていればよかったと思う? 寺内被告 「包丁持って行かんかったら。包丁も持たんかったらよかった」 ■目撃者の証言 公判ではこのほか、検察側の証人として事件を目撃した女性が出廷。 「女性の『やめて、嫌』という声を聞いた。男は刃物を淡々と振り下ろす感じで『ふざけんなこのやろう』と繰り返していた」などと証言しました。 ■臨床心理士の証言 一方、弁護側の証人として出廷した臨床心理士は、心理鑑定の結果、寺内被告はストレス耐性が低く、「父親から受けた虐待による重度のPTSDが影響している可能性がある」などと証言しました。