熊本地震、14日で8年 276人犠牲、能登への思いも
熊本、大分両県で計276人が犠牲となった2016年4月の熊本地震は14日、最初の激震「前震」から8年となった。一部区間で運休していた第三セクター「南阿蘇鉄道」は昨年7月に全線開通し、全壊した阿蘇神社(熊本県阿蘇市)の国指定重要文化財・楼門も12月、復旧した。生活再建の一方、記憶の風化を防ごうと、継承に向けた取り組みも進む。 熊本県益城町の震災記念公園では13日、小中学生ら約20人が「能登の皆さん、熊本から応援しています」などと記した竹灯籠を設置した。 インフラ復旧は大きく前進し、地震の約2カ月後に創設された熊本県の復旧・復興本部会議は今月5日付で廃止された。 益城町では4月14日夜の前震、16日未明の「本震」で、観測史上初めて震度7を2回記録した。熊本、大分両県で計約4万3千棟の住宅が全半壊し、最大時計約19万6千人が避難した。両県の犠牲者のうち、約8割に当たる221人が災害関連死だった。
石垣が崩落した熊本城(熊本市)の復旧工事の完了は、52年度となる予定だ。