藤井聡太叡王のタイスコアか、伊藤匠七段3連勝でタイトル初奪取か…叡王戦第4局始まる
藤井聡太叡王=竜王、名人、王位、王座、棋王、王将、棋聖と合わせて八冠=に伊藤匠七段が挑んでいる将棋・第9期叡王戦戦五番勝負第4局が31日午前9時、千葉県柏市の「柏の葉カンファレンスセンター」で始まった。 伊藤がスコア2勝1敗で初奪取へあと1勝。藤井は七冠への陥落阻止へ意地のタイスコアを期す大一番。先手は伊藤で、互いに飛車先の歩を突いてから角交換とし、相腰掛け銀に。開始30分でスピーディーに48手まで進んだ。 シリーズは藤井の開幕白星から、自身初の番勝負連敗で、黒星先行では初のカド番に。負ければ七冠に後退する。叡王戦4連覇へ、残りを全勝するしかない。今月26、27日の名人戦初防衛(VS豊島将之九段=4勝1敗)から中3日のハード日程だが、前夜祭(30日)では「スコア的にはちょっと追い込まれて苦しい状況にありますけども、しっかり集中したい」と反撃を宣言した。 藤井と同年齢の21歳・伊藤は、あと1勝で悲願の初タイトル。藤井一強時代に風穴を開ける絶好機だ。 今月21日の竜王戦1組出場者決定戦(3位決定戦)では久保利明九段に敗れて、藤井竜王への2年連続挑戦の道は絶たれた。前夜祭では「明日の一局は今シリーズでは佳境」と、ここで決めたい気持ちをのぞかせた。昨期の竜王戦、今年2、3月の棋王戦(ともに全敗)を経ての、堂々たる“3度目の正直”となるか。 持ち時間はチェスクロック方式の各4時間。正午~午後1時の昼食休憩を挟んで、夜には決着する見込みだ。
報知新聞社