ハードル爆上がりの「ゴジラ」映画 次回作は「ホラー」「青春」がキーワードになるのか?
次の「ゴジラ」はホラー寄りに?
個人的に適任だと思っているのは、『キングダム』シリーズや『今際の国のアリス』などで知られる佐藤信介監督です。スケールの大きいスペクタクル映画を数多く手がけてきた佐藤監督であれば、ダイナミックなアクションを撮ってくれることでしょう。例えば、特殊スキルを持った精鋭たちがスーサイド・スクワッド的なチームを組んで、ゴジラと対決するような(『進撃の巨人』のような)アプローチは面白いかもしれません もしくは、思いっきりホラーに寄せた方向もアリかもしれません。破壊神によって街が破壊される恐怖は、1954年に公開された第一作の『ゴジラ』から綿々と描かれてきましたが、例えば人里離れた村にゴジラが現れ、村人たちが戦々恐々とする展開は、新しいゴジラ神話に成り得ます。 『呪怨』シリーズの清水崇監督、『リング』シリーズの中田秀夫監督、『戦慄怪奇ファイル コワすぎ!』シリーズの白石晃士監督など、Jホラーを牽引してきたフィルムメーカーであれば、世にも恐ろしいゴジラ映画が生まれることでしょう。 日本映画には優れた青春映画が数多くあるのですから、「青春映画×ゴジラ」というマッシュアップもアリでしょう。何気ない高校生活=日常のなかに、怪獣=非日常が潜む感覚。今年二部作で劇場用アニメーション化もされた、『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』のようなアプローチです。絶対あり得ないでしょうが、『海街diary』や『万引き家族』の是枝裕和監督がもしそのような作品を撮ったら、映画的事件になること間違いなしです。 果たして、新しいゴジラはどんな装いをまとって我々の前に現れてくれるのでしょうか。勝手に妄想は膨らむばかりです。
竹島ルイ