【青山にレーシングカー出現】 アストン マーティン・ヴァンテージGT3 GTを戦う現役マシン
大きく進化した新型ヴァンテージGT3
ヴァンテージGT3は、FIA世界耐久選手権(WEC)、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権、ファナテックGTワールドチャレンジ、スーパーGTなど世界のGTシリーズに参戦するために製作されたFIA GT3規格で開発されたレーシングマシンである。 【写真】記事の写真とヴァンテージをみる (91枚) 今年の2月にロードカーの新型ヴァンテージと同時にGT3が発表された。アストン マーティン・レーシング(AMR)と、アストン マーティン・パフォーマンス・テクノロジーズ(AMPT)が初めてコラボレーションして製作されたモデルとなる。 先代のヴァンテージGT3/GTEは、2012年から2023年までの間に52回のクラス優勝と11回の世界選手権タイトル獲得という素晴らしい記録を残してきた。 新型ヴァンテージGT3の開発に際しては、旧モデルで課題となっていたハンドリング特性を改善。ダンパー特性を見直すことにより姿勢変化を抑え、プロ・アマどちらのドライバーにとってもコントロールし易いクルマを目指したという。 スタイリングは新型ヴァンテージを基に、大きなダウンフォースを発生させるためにエアロダイナミクスを規定内で突き詰めた、機能的なフォルムを実現している。 旧型との大きな変更点は、フロントフェンダー上にアウトレットが設けられ、ホイールアーチ内の気流を抜くことによるダウンフォースを増大させている点が特徴。 ボディパネルはカーボン製に置き換えられ大幅な軽量化を実現。クラムシェルタイプのフロントセクションは、簡単に交換できアクシデント時に瞬時に修復ができる。 フロントに搭載される4L V8DOHCツインターボ・ユニットは、基本スペックで543psを発揮。ここにXトラック製6速シーケンシャル・ギアボックスが組まれる。
青山で披露
日本でアストン マーティン・レーシングの公認チームとして日本国内戦のみならず、FIA世界耐久選手権(WEC)シリーズ、アジアン・ル・マン・シリーズ、GTワールドチャレンジ・アジア&ジャパンカップとワールドワイドを闘うのがDステーション・レーシングだ。 新型ヴァンテージGT3は、3月にDステーション・レーシングの許へデリバリーされ、スーパーGTシリーズの開幕戦となる岡山ラウンドから挑んでいる。 デビュー戦となった岡山ラウンドは想定外のエンジントラブルが発生し、第2戦ではタイヤトラブルに見舞われ、本来のパフォーマンスを発揮できないでいた。 今回は6月1~2日に鈴鹿サーキットで行われるスーパーGT第3戦を前に、ザ・ハウス・オブ・アストン マーティン青山で同チームの新型ヴァンテージGT3が特別展示された。サーキットでしか見ることのできない現役のマシンだけに、通行人からも注目を集めていた。