【デルマー便り】松田記者ビックリ!阪神JF登録メイデイレディの調教師が来日を熱望するワケ
“凱旋出走”が懸かる一戦です。BCジュベナイルフィリーズターフの馬柱にはメイデイレディ(牝2、J・リー、父タピット)の名前があります。先週25日、阪神JF(G1、芝1600メートル)の予備登録を行ったことが発表された、あの米国調教馬です。 ここまで3戦3勝。前走の米G2ジェサミンSは発馬でごちゃつき、落鉄がありながら外から豪快に差し切りました。リー師は「発馬でトラブルがあって、外を回ったけどフランキー(デットーリ騎手)がいい仕事をしてくれた。右前の落鉄もあったけど、差し切ってくれました」と素質を認めます。 結果次第で来日が見えてきます。リー師がプランを立てたのは前走時の中間でした。見事に勝利を収め、オーナーに日本の2歳G1参戦を提案。メイデイレディが今週末に好走をすれば、海を越えることが確定的となります。 リー師と日本。切っても切れない深い縁があります。義理の父は元騎手で元調教師の加賀武見さん。日本で奥様と出会い、ご結婚されたとのことです。その経緯もすごい。リー師はかつて、ゴドルフィン(94年創設)で世界初のG1勝ち馬となった95年安田記念優勝馬ハートレイクの担当者として来日していたのです。01年にゴドルフィンを退職後は、国内の育成牧場にも勤め、その後に米国で開業。リー師が「日本に行きたいね」と意欲を燃やすのも納得です。当時の写真などを見せてもらい、急激に応援したい気持ちが大きくなってきました。 メイデイレディは8月にデビューし、今回で4戦目を迎えます。目前に迫ったBCジュベナイルフィリーズターフへも、調子は万全です。リー師は「コンスタントにレースを使っていて、3カ月間で4戦することは人によっては使いすぎと言うかもしれないけど、大丈夫。体調はすごくいい。元気が良すぎるくらいです」と疲労皆無をアピールしました。 もし阪神JF参戦がかなえば、初の外国調教馬の出走となります。「硬い馬場が好きだから、日本の芝は合う。パーフェクトだと思うんだ」。まずはBC、そして日本の阪神へ。ジュベナイルフィリーズの転戦がかなうことを願って発走を待ちたいと思います。 【松田直樹】