能登半島地震から3週間 “取り残された町”住民が抱える不安…石川・珠洲市狼煙町から中継
日テレNEWS NNN
能登半島地震から22日で3週間。徐々に復興に向けた動きが始まる中、住民が“取り残された町”と話す地区があります。石川・珠洲市から中継です。 能登半島の最先端、珠洲市の狼煙町という場所に来ています。住民100人ほどの小さな集落で、木造の建物が多く立ち並んでいる場所です。 こちらの建物は、屋根瓦が外れるなど、被害も出ていますが、一見、建物自体の被害は少ないように見えます。しかし住宅街では、甚大な被害が出ていました。 道路に立ち並ぶほとんどの家屋が倒壊している状況で、住民の方によると、去年5月に珠洲市を襲った震度6強の地震の際には、まだほとんどの住宅が建っていたということなんですが、今回の地震で、ほぼ倒壊してしまったということなんです。 ──地震から3週間。被災者の方はどんな不安を抱えているんでしょうか? 被災地では、建物の危険度を判定する赤い紙や黄色い紙が貼られているんですが、この狼煙町では3週間がたった今も、貼り紙が貼られている建物はほとんど見当たりません。 実は、去年5月の地震が起きた後も紙が貼られることはなかったと、住民の方々は話していました。 住民「去年の地震の時も街の方は赤紙とか黄色紙とか貼ってあった。ここは一切来ていない。直す価値のある家なのかどうかも判断つかない。おそらく来ないでしょう。見捨てられてますここは」 一見無事に見える建物でも、いつ倒壊するかわからない、そんな不安を抱え、避難生活を送っている住民の方もいらっしゃいました。 珠洲市は、り災証明について全件で調査するとしていますが、一刻も早い調査が求められます。 能登地方では依然として地震活動が活発な状態が続いていて、気象庁は、今後1週間程度は最大震度5強程度以上の地震に注意してほしいと呼びかけています。