給与の支払いを求め決起集会を開く介護職員＝１２日午前、南さつま市金峰

　鹿児島県南さつま市金峰の有料老人ホーム「石蕗（つわぶき）の里・花瀬」など、株式会社「夕焼けこやけ」（同市）が運営する６事業所の職員約１５人が、未払い給与の支給や労働環境の改善などを求めて労働組合を結成し、１１、１２の両日、ストライキを行った。介護や食事、デイサービスなどは経営者らが行い、組合員は利用者に不便がないよう待機し見守った。 【写真】給与支払いを求めるビラが張られた有料老人ホーム＝１２日午前、南さつま市金峰

　パートを含む全職員の半分超が参加する形で６月２８日に結成、連合かごしまユニオンに加盟した。労組側によると、６月分の給与は２５日に一律１０万円のみ支給されたが、残りは今も未払いとなっている。 　会社側に改善を求めたものの進展はなく、１１日朝から４５人程度が利用する４カ所の有料老人ホームでストライキに踏み切った。組合代表は「給与が一部しか出ない中、経営側の暴言もあって職員は疲弊しており、実行せざるを得なかった。利用者に申し訳ないが、影響が出ないよう配慮したい」と語った。 　南日本新聞社の取材に対し、会長は「高齢者のために低料金で運営しており、職員にもよくしてきたつもりだ。残りの給与については話し合い、調達でき次第支払いたい」としている。 　ストは１２日で解除した。労組側は「夜中に出歩く入居者の部屋に外から鍵をかけるよう指示された」など労働環境の悪化も訴えており、今後も改善を求めていく。