「避難指示」と「避難勧告」 何が違う?
台風などの災害時にニュースで「避難指示」や「避難勧告」という言葉を耳にしますよね。他にも「避難準備情報」というものもあります。これらはどんな時に発令され、どれが一番、緊急性が高いのでしょうか? 【写真】避難勧告などの判断に関するガイドライン(2005年) この3つの中でもっとも緊急性が高く、強制力が強いのは「避難指示」です。その次が「避難勧告」で、一番弱いのは「避難準備情報」です。ではそれぞれの発令基準を見ていきましょう。 ■避難準備情報 避難勧告や避難指示を行うことが予想される場合に、それに先立ち発令されます。被害が予想される地域の住民、特に高齢者ら避難に時間がかかる人に早めの避難を呼びかけるものです。 ■避難勧告 災害による被害が予想され、人的被害が発生する可能性が高まった場合に、発令されます。指定された避難所など安全な場所への避難を勧めるためのものですが、避難を強制するものではありません。 ■避難指示 状況がさらに悪化し、災害によって人的被害が出る危険性が非常に高まった場合や人的被害が発生した場合に発令されます。避難指示が出た場合は直ちに避難しなければいけません。ただ避難しなかった人に対する罰則規定などはありません。 ちなみに「避難命令」という言葉を聞くこともありますが、日本では法律に基づく「避難命令」はありません。法律で規定されているのは「避難指示」と「避難勧告」のみです。「避難準備情報」は法律による根拠こそありませんが、自治体が地域防災計画に基づき発令します。