「模擬原爆」投下から70年 大阪で投下の真相に迫る集い
各地の団体同士「横のつながりできた」
田辺の模擬原爆を研究する同区の吉村直樹さん(68)は「全国各地で模擬原爆が落とされた事実は、今から20年ほど前に愛知県の団体が国立国会図書館で調べた際に分かったもの。それから各地で投下された日に追悼式をやっているが、それぞれ『横のつながり』がなかった」と話す。 だが、きょうは愛知や静岡、兵庫や大津などから各団体の関係者が集まり、交流の場を持てた。吉村さんは「こういう機会を作っていただくことはありがたい。これからもこの模擬原爆のことを伝えていきたい」と話している。 会場には、大津市歴史博物館が所有する模擬原爆の実物大模型が運び込まれ、多くの人がその大きさなどに絶句する様子がみられ、大阪市内から来たという女性(73)は「こんなものを落として。しかもそれがテストだったなんて許せません。戦争なんか絶対にあかんというのを改めて思います」などと話していた。 26日午前9時10分からは、大阪市東住吉区田辺の田辺模擬原爆の碑前で「7.26田辺の模擬原爆追悼のつどい」が行われる。