“ビキニの美魔女”長瀬陽子 異色の経歴、世界一への挑戦 美大出身で元ミセス・ワールド日本代表
ボディビルの世界選手権「IFBB世界女子フィットネス選手権」が16日、東京・有明コロシアムで開幕する。ビキニフィットネス競技では、異色の経歴を持つ長瀬陽子(47=ゴールドジムサウス東京)が日本代表として出場し、世界の頂点を目指す。 【動画】“アーノルド女王”長瀬陽子「優勝へのこだわり」世界選手権直前ロングインタビュー とても“筋肉の世界”のトップ選手とは思えない。美術系の高校に進み、美大に進学。卒業後はデザイン会社に就職した。そして、結婚後は、ドレスの輸入販売や製作販売サイト運営、パーティーの企画・運営に携わるなどし、2015年にはミセス・ワールド世界大会に日本代表として出場した。 現在、同級生たちは、デザイナーや作家として活躍しており、長瀬は「私は“筋肉の人”なので」と同窓会への出席をためらったこともあったという。しかし、実際に参加してみると、みんな長瀬の活躍を知っていて「自分の体でアート活動している。究極のアートよ」と声を掛けられた言い、「その日から、自分の体を使う表現者だと思うようになりました」とうれしそうに話した。 競技を始めるきっかけはミセス・ワールド世界大会に出場したことだった。欧米の代表は、空き時間になると宿泊ホテルのジムで汗を流していた。「ロングドレスを着ると、私はお尻はぺちゃんこで棒切れみたいな体。欧米の代表者はメリハリのある体だった」と振り返り、「ドレスをきれいに着るために入会したジムが原宿のゴールド(ジム)だったんです。ちょっとハードコアなジムに入ってハマっていったしまった」と笑いながら打ち明けた。 ゴールドジムでビキニフィットネスと出合い「取り組めば取り組むほど良い方向にいく。姿形が変わることしかり、あとボディビルディングはハートビルディングと言われますし、ハートも強くなる。何歳からでも自分の成長を感じられるのがトレーニングのいいところ」とその魅力を語った。 37歳で本格的に競技をはじめて10年。今年は、過去最高の成績を残してきた。9月の「JBBFオールジャパン・マスターズフィットネス・チャンピオンシップス」45歳以上160センチ超級で6連覇、10月には各階級のトップ選手たちが身長、体重、年齢を関係なしにオーバーオール(無差別級)で競い合う「フィットネス・ジャパン・グランドチャンピオンシップス2024」で3位入賞。そしてスペイン・マドリードで行われた「アーノルド・クラシック・ヨーロッパ」ビキニフィットネスマスターズクラスで国際大会初優勝を勝ち取った。 いよいよ今季最後の大舞台、世界選手権では新調したビキニでステージに立つ。総スワロフスキーのビキニで、「今、スワロフスキーは手に入りにくくなっているんですが、ステージ映えが全然違いますから。暗い色から明るい色にX状に配置して体が大きく見えるようにしています」。“新兵器”を手にした“ビキニの美魔女”が世界に挑む。 “ビキニの美魔女”ロングインタビューは「スポニチ筋肉チャンネル」で公開中!https://www.sponichi.co.jp/movie/9293/ ◇長瀬 陽子(ながせ・ようこ)1977年(昭52)7月19日、岐阜県出身の47歳。2015年にミセス・ワールド世界大会に日本代表として出場。37歳から本格的なトレーニングを開始。18年に子宮頸がんが判明し、翌19年に手術をしたが、同年のアジア選手権で準優勝、IFBB世界選手権で銅メダル獲得と、病を乗り越えて活躍している。趣味はコンディショニング。好きな食べ物は焼き肉。身長1メートル64・7、体重オンシーズン50・9キロ、オフシーズン58・5キロ。