「今さら教育はできない」…弟子暴力行為で「部屋預かり」処分の白鵬が秘す「10年スパンの目論見」
後輩力士への日常的な暴力行為を知りながら、それを放置し続けた結果、重い処分を受けた宮城野親方(元横綱白鵬・38)は、この先どうなるのだろう……。 【白鵬のはっちゃけ写真】美女と朝まで痛飲、酔ってファンへ「フォー!」…白鵬「パリピ現場」写真 2月21日、日本相撲協会はコンプライアンス委員会を開き、弟子の幕内北青鵬が長年、弟弟子に対し暴力などを働いていたことについて協議。その結果、’22年7月から’23年11月にかけて弟弟子2人の尻をほうきで叩く、バーナー状にした炎を身体に近づけるなどの暴行を重ねていたことが確認された。さらに、稽古中に他の力士から金銭を盗んだことも分かっている。 23日、協会は前日に北青鵬から届けられていた「引退届」を受理。暴力行為を知りながら協会への報告を怠った宮城野親方に対しては、2階級降格と報酬減額の処分を下した。理由は、 《宮城野については、師匠としての素養、自覚が大きく欠如していることが理事会で確認されたため》 としている。 「降格は解雇、引退(退職)勧告に次いで3番目に重い処分です。委員から再雇用者の参与を除けば、最下位の年寄に転落したということ。今後、部屋は所属する伊勢ヶ浜一門が預かることとなり、3月場所は一門の大島部屋に所属する玉垣親方(元小結智乃花)が就くことが発表されました。玉垣親方は元教師という異例の経歴の持ち主で人望も厚い。宮城野親方の“教育係”という意味では、適任だと言われています」(スポーツ紙記者) そうは言っても現役時代、宮城野親方が横綱だったのに対し、玉垣親方の最高位は小結だった。 「同親方の指導を宮城野親方が『はい分かりました』と素直に聞くとはとても思えない」 そう語るのは、現役時代の白鵬の素行について何度も苦言を呈してきた、元相撲協会外部委員で漫画家のやくみつる氏だ。 「現役時代、白鵬はしばしば問題を起こし協会に呼ばれては注意を受けていました。その度に彼は深く首を垂れるわけですけど、その時に『なんで自分がここに呼び出されたのか?』を呼び出した側が問うわけでもなく、毎回ただ注意するだけでした。『自分の何が問題だったのか?』『では次からどうすればいいのか?』ということを自分の口では語っていません。 つまり、現役時代に親方衆からきちんと教育を受けていないため、彼には自分で考え能動的に謝って語るという態度が決定的に欠けているのです。今回も、白鵬は北青鵬と部屋の前で首を垂れて通り一遍の釈明をしました。でも、これだと言質は取れない。また同じことを繰り返してしまうのではないでしょうか」 ただ疑問なのは、どうして白鵬が部屋で暴力を働く北青鵬を諌め、指導することができなかったのかということだ。仮にも同郷の尊敬する大横綱の指導を北青鵬が聞かないとは思えないのだが……。やく氏が続ける。 「白鵬は現役時代やりたい放題でした。そのため親方から指導を受ける、正しい道を説いて聞かせられるという実体験が全くないのです。そんな自分が親方になって、相撲だけでなく人としての生き方などを弟子に指導できるのだろうか、という疑問はありました。 また、親方になってからの彼は、あたかもそれが自分の職務であるかの如く弟子集めに非常に熱心でした。さらに、自身のイベントや講演などでも大忙し。自分が目立ち、自分の評価を上げるということに対しては夢中になっていたようですが、外に目が向きすぎて弟子の指導が疎かになっていたように思います」 宮城野親方の処分が重かった理由の一つに、北青鵬の暴力行為を認識した後も、それを協会に報告しなかったことも挙げられている。 「白鵬は年寄り間垣襲名の際、協会が用意した『相撲道から逸脱した言動をしない』などとする誓約書にサインをさせられています。つまり『今度、問題を起こしたら後がないぞ』と釘を刺されていた。だから、この問題を隠さざるを得なかったのでしょう。結局は、自分のこれまでしてきたことが北青鵬にも被さってしまったということだと思います」 それでは今後、宮城野親方はどうなるのだろう。スポーツ紙の大相撲担当記者は、 「宮城野親方は現役時代から、最終目標はあくまで協会トップに立つことだと周囲に語っていたと聞きます。その目がある限りは協会に残り続けると思います」 と話すが、やく氏も次のように予想する。 「ただ、現在の幹部の目が黒いうちは抑え込まれたままだと思います。しかし、10年もすれば今のトップがいなくなります。そうなると、『昔はいろんなことがありましたが』なんて言いながら力を持っている可能性は十分にあります。なぜなら、彼は絶対横綱だったわけです。 一緒に肌を合わせて戦った中で強い力士というのは何年経っても憧れの存在です。世間が思うより遥かに身内での人気は高い。同時代を戦った力士にとって白鵬の存在は絶対なのです。今は自重するしかありませんが変わることもないでしょう。協会幹部も彼を抑え続けることはできても、教育することはできない。その間に、浅香山親方(元大関魁皇)や二所ノ関親方(元横綱稀勢の里)が帝王学を学び、対抗馬となってくれるといいのですが……」 宮城野親方に対し厳しい見方を続けるやく氏ですら、十数年後、彼が協会のトップに立っている可能性はあると予想するが……。3月場所以降も宮城野親方の動向から目が離せない。 ※「FRIDAYデジタル」では、皆様からの情報提供・タレコミをお待ちしています。下記の情報提供フォームまたは公式Xまで情報をお寄せ下さい。 情報提供フォーム:https://friday.kodansha.co.jp/tips 公式X:https://twitter.com/FRIDAY_twit
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