アマチュアのスイングは「体を回しすぎ」!? ボールのつかまりが悪くなる「スピンアウト」の直し方とは?
「腰を回せ」「体を回せ」が引き起こすスピンアウトのエラー動作
多くの人がダウンスイング時に「もっと腰を回そう」や「もっとボディーターン」といったイメージを持っていますが、結果としてインパクトでの回しすぎ、スピンアウトになっている傾向が多いようです。 【動画】完璧な腰の回転! 誰もがホールインワンを願った小祝さくらのミラクルショット! これが実際の映像です
スピンアウトしてしまうと、ダウンスイングがアウトサイドイン軌道になりやすく、スライスの原因になってしまいます。 「腰を回せ」という意識が強すぎるスピンアウトでは、フェースが開いたままインパクトを迎えてしまい、プッシュアウトの原因にもなります。 右方向へのミスが多い人は、「体を開かない」と意識した方がスピンアウトによるエラー動作を直せる場合もあるのです。
インパクトにかけて「腰を目標方向にちょっと前進」が必要
「腰を回せ」「体を回せ」というアドバイスをうのみにして「回しすぎ」になってしまっている人は、下半身を「ちょっと前進」するぐらいのイメージから取り組むのがオススメです。 ビッグデータによる実際のインパクトでも、腰はアドレス時よりも平均で30~35度ほど回転しながら、同時に目標方向へ「ちょっと前進」していることが確認されています。
動きの順番でいうと、「数インチ移動(シフト)」をしてから「回転(ターン)」することで腕とクラブの通り道を作ります。 しかし「ちょっと前進」せずに「回し過ぎ」てしまうと、変な見た目(フォーム)になるだけでなく「当たらない」「飛ばない」「曲がる」といったあらゆるミスショットの原因になってしまうのです。
ダウンスイングは「下半身を正面に戻す」ぐらいでちょうどいい
トップからのスピンアウトを軽減させる手段として、180度異なるイメージの「体を開くな」「もっと体重移動する」とするのも弊害があります。
あくまで「回りすぎ」によるエラー動作やミスショットを適正にすることが目的です。「ちょっと前進」はバックスイングで右に移動していた下半身を「アドレスの位置に戻す」ぐらいのイメージにすると、インパクトでは「下半身リードのちょうどいい回転」になるでしょう。 ツアープロのスイングでも、トップからダウンスイングにかけて下半身がアドレスと同じ向きになりながら「ちょっと前進してしゃがんだ感じ」になる「トランジション」というポジションになります。 トップでヒールアップする人なら「左カカトを踏む」動作で「トランジション」と同じポジションになります。スピンアウトしてしまうゴルファーは下半身が正面に向かず、「いきなり右ヒザが前」に追い越してしまっています、一度チェックしてみてください。
【解説】筒 康博(つつ・やすひろ)
伝説のプロコーチ・後藤修に師事。世界中の新旧スイング方法を学び、プロアマ問わず8万人以上にアドバイスを経験。スイング解析やクラブ計測にも精通。ゴルフメディアに多数露出するほか、「インドアゴルフレンジKz亀戸」ヘッドコーチ、WEBマガジン「FITTING」編集長を務める。
猿場トール