ロッテ・寺地隆成、長所である逆方向のプロ初安打は「評価できるポイント」 ストレートの対応には「狙っていてもファウルになった」と課題
◆ プロ初安打 「個人的にも評価できるポイントだったのかなと思います。センターから左方向の強い打球を打っていくのが一番の長所である部分ではあると思うので、1打席目に出せられたのは一番良かったかなと思います」 ロッテのドラフト5位ルーキー・寺地隆成が3日の日本ハム戦で、プロ初打席・初安打を、自身の長所である反対方向に安打を放った。 高卒ルーキーながらファームでイースタン2位の打率.290をマークした寺地は、『1番・指名打者』で先発出場し、0-1の初回無死走者なしの第1打席、先発・達孝太が投じた初球の136キロカットボールをレフトフェンス直撃の二塁打。プロ初打席での初安打となった。 吉井理人監督は「なかなかプロ初打席初球から振る勇気が出ないと思うんですけど、変化球をしっかり捉えてレフトの後ろまで飛ばすのでやるなと思いました」と評価した。 ◆ 2打席目以降はストレートに苦戦 2打席目以降は日本ハム投手陣のストレートに苦戦。2打席目は達の前にオールストレートで空振り三振、6回の第3打席も齋藤友貴哉のストレートに3球三振、8回の第4打席は山本拓実のストレートに二ゴロ。2打席目以降は10球全てストレートで抑え込まれた。 寺地は一軍の投手のストレートについて「質が違うというか、ストレートを狙っていてもファウルになったので、今日課題が見つかると思って試合に臨んだ結果、課題が見つかったのは良かったのかなと思います」と前向きに捉えた。 ◆ 目標の一軍出場 寺地はプロ1年目の今季に向け、昨年12月7日に行われた新入団選手発表会で“一軍出場”を目標に掲げ、シーズン最終盤の9月19日の取材でも「自分の中で今年の目標は一軍出場と掲げているので、打撃の調子を落としていくと上がれないのかなと言う感じがするので、18日のようなバッティングを今月ずっと続けられるように、調子を落とさずやっていけるように頑張りたい」と話していた。 その中で、プロ初昇格を果たした。初めての一軍の舞台に「最初は不安の方が大きかったんですけど、先輩だったり、コーチの方々に声をかけてもらって、1打席目緊張したんですけど、結果的にヒットがついてくれたので良かったのではないかなと思います」と振り返った。 9月前半、ファームで安打が出なかった時期は「気持ちの面でちょっと負けていた」と話していたが、一軍では気持ちを負けずに打席に立てたのだろうかーー。 「1打席目はちょっと負けていたかもしれないですね(笑)。ヒットが出てくれたおかげで、2打席目、3打席目は三振でしたけど、初球から積極的に振るというのは変わらずにやれたのでそこは良かったんじゃないかなと思います」。 プロ初安打、そして今後に向けて課題が見つかった充実のプロデビュー戦。将来はマリーンズを代表する打者として期待される背番号“65”はプロの第一歩を踏み出した。 取材・文=岩下雄太
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