＜井上尚弥、武居由樹会見＞笑顔の井上（撮影・島崎忠彦）

　プロボクシング4団体統一世界スーパーバンタム級王者の井上尚弥（31＝大橋）が12月24日、東京・有明アリーナでIBF＆WBO同級1位のサム・グッドマン（26＝オーストラリア）と防衛戦を行うことが24日、正式発表された。WBO世界バンタム級王者・武居由樹（28＝大橋）の2度目の防衛戦（相手未定）と合わせたダブル世界戦となる。興行のもようはNTTドコモの映像配信プラットフォーム「Lemino」が当日に独占無料生配信する。 　都内で会見した井上尚弥は、グッドマンは相手として不足ではと海外を中心に報じられていることについて「WBOとIBFでランキング1位になっている選手なので、このベルトを守っていく中では必ず避けられない相手の1人と思う」と説明し、モチベーション維持を心配する声も「もちろんグッドマンも侮れない相手ではありますし、前戦の自分を超えることをモチベーションとしてやっているので問題ない」と言い切った。グッドマンの警戒ポイントに関する質問には「まだ試合数を見ていないのでここから2カ月映像を見て研究していきたい」とかわしたが、試合のキーポイントには「スピード」を挙げ、「自分はそこを意識しているので、前回ほど（前日計量から体重を）戻すことなくスピードを意識したボクシングをしたい」と抱負を述べた。 　対戦相手のグッドマンもリモートで会見に参加。前戦で負傷した左拳は問題なく「フルスイングで練習している」ことを明かした上で、「最後のチャンスかもしれないということも含めて最高の試合をして勝ちたいと思う」と意気込んだ。出演したYouTubeで井上のドヘニー戦が「さえない終わり方」とコメントしたことを問われると、「コメントは本当だが、新しい尚弥選手で来ると思うので過去の試合は考慮に入れていない」と説明した。 　井上は「さえない」というコメントに反応。会見の最後に自らマイクを持ち「ドヘニー戦がさえないと言われるのは、ドヘニーが"塩試合"に徹したからということで、グッドマン選手にはぜひ熱い試合をしてもらいたい。その意気込みで日本に来てほしい」と"宣戦布告"。グッドマンも「See You in TOKYO」と健闘を誓った。