"マクドナルド" がファッション界に進出! 日本人アーティストの「VERDY」とコラボで話題に
中国マクドナルドが日本人グラフィック・アーティストのVERDYとコラボを発表し、アイコニックなファストフードブランドがストリートウェアに落とし込まれることが分かった。 【写真】JLoが胸からおへそまで大胆露出した衝撃ランウェイなど。ショーに出演したセレブ22 マクドナルドは過去にも、ラッパーのトラヴィス・スコットやBTS(防弾少年団)といったアーティストや、クロックス、ヴェトモン、そしてストリートブランド「カクタス・ブランド・フリー・マーケット(Cactus Plant Flea Market)」といったブランドとコラボし、期間限定のセットや特別グッズなどを販売している。
マックのコラボの原点は、遡るとハッピーセットに由来するのかもしれない。筆者も子どもの頃、『ビーニー・ベイビー』のおまけ付きのハッピーセットを親に強くねだった。限定品が持つ「エクスクルーシブ感」と、ファストフードの「お手頃感」の両方を活かして収益化するビジネス手法は、マクドナルドの得意技のひとつだ。 今年、フード界では「ノスタルジア(懐かしさ、親しみ深さ)」が大きなトレンドのひとつだった。味はもちろん、見た目やパッケージも子ども時代を彷彿とさせるデザインが目立った。米マクドナルドは今年、かつてハッピーセットのパッケージを彩っていた自社のマスコットキャラを復活させ、中でもミルクシェイクにちなんだキャラクターの「グリマス」のバースデーを盛大に祝したキャンペーンを実施した。マクドナルドは低価格で、世界中にあるからこそ、世代や人種、性別問わずで深く親しまれているブランド観を構築した。その唯一無二のブランド力が、多くのクリエイティブをも魅了する。
マクドナルドは世界で最も認知され、好感度の高いブランドで、そのロゴを着用したり、持ったりしたい人が大勢いる。その証拠に、コラボコレクションは発売後すぐに完売する。 現在、バレンシアガのアーティスティック・ディレクターを務め、かつてヴェトモンを率いたデムナは、2019年にヴェトモンのショーをパリのマクドナルドで開催した。その理由について当時、「子どもの頃、母国のジョージアがソ連から独立した時、一番最初に入ってきた西洋文化は、マクドナルドでした」と『VOGUE』に語った。 「資本主義を作り出すマシンのようで、金持ちの子どもたちはみんなマクドナルドで誕生日パーティーを開いているように見えた。とにかくクールな場所だった。僕たちはビッグ・マックなんて見たことがなかったし、コーラを飲んだこともなかった。僕はずっとマクドナルドで自分のお祝いをしたいと思い続けて、遂にそれが叶った」 ファストフードビジネスは、こうした新しい収益化の方法を掴む大切さを熟知している。特に、Z世代はファストフードが大好き。食べることと新しい体験を組み合わせ、それを発信することは、この世代のライフスタイルの一部だ。だから、アーティストとのコラボは、新世代の獲得を働きかけ、マクドナルドのブランド力をより一層不動のものとする。 ファストフードのような親しみやすいブランドとコラボは、セレブリティーにとってもいいPRになる。スターバックスと組んだエド・シーランや、ダンキン・ドーナツと組んだベン・アフレックがいい例だ。多くの人にとって親しみ深いブランドにアプローチすることで、“遠い存在”であるセレブが近しい人のように感じる。さらに、高価なイメージを持つハイブランドも、マクドナルドのような存在と協力し合うことで、より広い層からの認知を獲得できる。ヴェトモンやモスキーノは、マクドナルドの制服にオマージュを掲げたランウェイショーを行い、いち早くファストフードとファッションの融合を試みて、見事にネット上の話題をさらった。 VERDYとのコラボは、残念ながら中国のみでの展開。2024年1月2日(現地時間)までの期間に、上海、北京、仏山、深圳の4都市で開催されるポップアップストアにて限定販売される。
from Delish.com