【取手競輪・GⅡウィナーズC】嘉永泰斗―山田英明が鮮やかワンツー
<21日・取手競輪・初日> 九州勢にとってはやや低調な初日だった。1予から2予に勝ち上がったのは嘉永泰斗、山田英明、小岩大介、伊藤颯馬の4人。10人が初戦で敗退した。特選組の荒井崇博、北津留翼、松岡貴久も内容的にも低調で、毘沙門天賞へは進めなかった。 そんな中で9R、ワンツーを決めたのが嘉永と山田。嘉永の捲りに、山田がピタリ追走して人気に応えた。 嘉永は最初のGⅠ出場がここ取手での2022年の全日本選抜。いきなり大穴を連発する連勝で名前を全国に売った。「いいイメージで走れています」と相性抜群だ。昨年は別府でのこの大会でビッグ初決勝。大会相性も良く、「まだ競輪祭でのケガの影響が残っているが、前回よりはいい」と今年も突っ走れそうだ。 「練習量では誰にも負けない」と街道練習とウエートトレで鍛えてきた。「この前、ダービー用にスーツを作りに行ったら、『脚が太くなったね』と言われました」と、70センチ近くまで太ももは肥大している。2日目は荒井崇博との連係。ウエートトレのやり方を伝授してくれた恩人なだけに、ワンツーを決めるために最善を尽くす。
山田はレース後、「せきが止まらず、声が出ないんです」と苦しそう。いろいろと質問するのがかわいそうな状況だった。共同の振り返りインタビューでは、主にジェスチャーで返答。「嘉永君を抜けそうな感じはありましたか?」にはバツ印を出すなど、不思議な空気が流れた。こちらはその2年前の全日本選抜で落車し、大けがを負った縁起の悪いバンク。2日目は北津留翼との連係で、その悪夢を拭い去ってみせる。