鳥山明氏の訃報に「ゲーム業界」からも追悼コメント多数。『ドラクエ』『クロノ・トリガー』『トバルNo.1』『ブルードラゴン』など名作のデザイン担当
『ドラゴンボール』、『ドラゴンクエスト』などで知られるマンガ家の鳥山明氏が急性硬膜下血腫で死去したことの訃報を受けて、ゲーム業界からも追悼コメントが続々と寄せられている。 『鳥山明』画像・動画ギャラリー 鳥山明氏は、『ドラゴンボール』、『Dr.スランプ アラレちゃん』などのマンガのほか、ゲームでは『ドラゴンクエスト』、『クロノ・トリガー』、『トバルNo.1』、『ブルードラゴン』でキャラクターデザインを担当したことがあり、ゲーム業界にも多数の代表作を持っている。 以下、ゲーム業界を中心に鳥山明氏の作品と縁のあるクリエイターのコメントを抜粋して、お届けする。 ・『ドラゴンクエスト』シリーズ関係者 『ドラゴンクエスト』の生みの親として知られる堀井雄二氏は、「本当に、あまりに突然な鳥山さんの訃報で、まだ信じられない気持ちでいっぱいです」、「あれから37年余り、登場人物のキャラクターデザイン、モンスターデザイン、とても数えきれないほどの魅力的なキャラを描いていただきました。ドラゴンクエストの歴史は、鳥山さんのキャラデザインとともにありました」、「これ以上、なんて言えばいいのか言葉になりません。本当に、本当に、残念です」とコメントしている。 またレベルファイブ代表で『ドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君』に携わった日野晃博氏は、「鳥山明先生とはドラクエ8の制作を任せていただいたときに、ご自宅に出向かせてもらって打ち合わせしたりなどして、その時は、漫画界の歴史に関わった気がして、とてもとてもうれしかったことを覚えています。Dr.スランプやドラゴンボールは青春の1ページでした」と追悼の意を示している。 またかつて『ドラゴンクエスト』シリーズのプロデューサーを務め、現在はピンクルの代表を務めている市村龍太郎氏は、「鳥山先生とは直接お会いして打合せをさせていただいたり、色々な思い出がたくさんあります。作品にまっすぐに向き合い、細部までこだわりをもってキャラクターのデザインをされる姿勢にいつも感動していました」とXに投稿した。 『ドラゴンクエストX オンライン』プロデューサーの青山公士氏は公式サイトを通じて、「私が初めて鳥山先生を拝見したのは先生が『ドラゴンクエストX オンライン』開発・運営チームを激励にお越ししてくださったときでした」、「『ドラゴンクエストX オンライン』の中でも、それらは生き続けていますし、今後も守り続けてまいります」とコメントしている。 スクウェア・エニックスの『ドラゴンクエスト』チームからもコメントが出ており、「鳥山明先生が生み出すキャラクターはゲームの作り手と遊び手の想像力をかき立て、心のなかに広大な冒険の世界を描き出してくださいました。スライムをはじめとする魔物でありながらもどこか愛らしいモンスターたちは、『ドラゴンクエスト』の世界に温かみを与えてくださいました。鳥山明先生が生み出したキャラクターや世界観は、今後の『ドラゴンクエスト』でも息づいてまいります。鳥山明先生の生前のご功績に心より感謝申し上げます」と、公式Xアカウントほか、公式サイトを通じてコメントを発表している。 ・『クロノ・トリガー』、『トバルNo.1』、『ブルードラゴン』関係者 『クロノ・トリガー』、『トバルNo.1』、『ブルードラゴン』に携わった『ファイナルファンタジー』シリーズの生みの親でも知られる坂口博信氏は、「鳥山さんに『プロフェッショナルとは、仕事とは』と教えていただいたと思っております。心底尊敬しておりました。心よりご冥福をお祈りいたします」とXに投稿した。 また『クロノ・トリガー』でディレクターを務めた時田貴司氏は、「Dr.スランプからドラゴンボールを熱読しドラクエでRPGの魅力を教えていただきました。クロノトリガーでご一緒させていただいた時は鳥山キャラを演じきる覚悟で制作を楽しませていただきました。鳥山さんのキャラの魅力、素晴らしいコマ割りは永遠の目標です」とXに投稿している。 『クロノ・トリガー』、『トバルNo.1』の音楽などで知られる光田康典氏は「悲しすぎます。謹んでお悔やみ申し上げます」とコメントした。 同じく『トバルNo.1』で音楽に携わった下村陽子氏は、「少女漫画のコミックスしか買ったことのない私が初めて買ったジャンプコミックスが『Dr.スランプ』でした。ドラクエのパッケージに毎回ワクワクしていました。久しぶりに『トバルNo.1』で書いた曲を聴いてみた。明るい曲なのに悲しく聞こえてしまうよ…」とコメントしている。 ・『ドラゴンクエスト』マンガ関係者 『ドラゴンクエスト』のマンガ関係者では、『ドラゴンクエスト四コマ漫画劇場』や『南国少年パプワくん』で知られる柴田亜美氏は「ワタシを含め多くの漫画家は、鳥山明先生が創り出す世界に憧れ続けた子供たちです。大きな存在が突然居なくなり哀しく寂しいです。だけど天国でも先生らしいワクワクする冒険を続けてください。鳥山先生のいた時代に漫画家になれて心から嬉しいです」とコメント。 さらに『南国少年パプワくん』のキャラクターデザインは、『ドラゴンクエスト四コマ漫画劇場』のニセ勇者を描き続けたからこそ生まれたことも明かしている。 また『ドラゴンクエスト列伝 ロトの紋章』で知られる藤原カムイ氏は、「鳥山先生においても面識がなく、遠い存在でした。ですが受けた恩恵の大きさには感謝しかなく、お伝えできなかったことが悔やまれてなりません」と追悼の意を示している。 ・『ドラゴンボール』ゲーム関係者 『ドラゴンボール Z KAKAROT』など多数の『ドラゴンボール』のゲーム開発を手掛けているサイバーコネクトツーの代表の松山洋氏は、「もっと作品に触れたかったです。天国、楽しい場所であって欲しい。ご冥福をお祈りします」とし、喪に服すためサイバーコネクトツーを臨時休業するとした。 バンダイナムコエンターテインメントの「ドラゴンボール」家庭用ゲーム公式Xアカウントは、「『ドラゴンボール』シリーズにおいては、長きに渡り、我々そして関わる全ての人を勇気付け、支えてくださいました。生前のご功績を偲び、心からご冥福をお祈りいたします」とXに投稿した。 また同じくバンダイナムコエンターテインメントから4月25日に発売を予定しているゲーム『SAND LAND』の公式Xアカウントは「鳥山明先生のご逝去の報に接し 謹んでお悔やみ申し上げます。『SAND LAND』ではさまざまなお力添えをいただいておりました。生前のご功績を偲び 心からご冥福をお祈りいたします」としている。 ・その他、業界関係者 『桃太郎電鉄』シリーズの生みの親として知られ、『鳥山明のヘタッピマンガ研究所』で鳥山明氏と共著をもつ、さくまあきら氏は「品川のリハビリセンターに向かう途中で、鳥山明くんの訃報を知る。彼のほうが長生きだとおもっていた。年下だけど、人生の処し方を学んだ」とXに投稿している。 ・今後の鳥山明氏の関連プロジェクト 今後、予定されている鳥山明氏の関連プロジェクトでは、前述の通りゲーム『SAND LAND』が4月25日に発売を予定されているほか、新作アニメ『ドラゴンボールDAIMA』が2024年秋に展開、またとよたろう氏による『ドラゴンボール超』がVジャンプにて連載中だ。『ドラゴンボール超』は最新23巻が4月4日に発売を予定している。 前述の『ドラゴンボール超』のとよたろう氏も追悼コメントを出しており「鳥山先生にほめられたくて漫画描いてました。僕のすべてでした」としている。
電ファミニコゲーマー:福山幸司
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