桂宮治がサイン色紙に「明るい所に花は咲く」と書く本当の理由
黒木瞳がパーソナリティを務めるニッポン放送「黒木瞳のあさナビ」(1月5日放送)に落語家の桂宮治が出演。落語の魅力について語った。
黒木瞳が、さまざまなジャンルの“プロフェッショナル”に朝の活力になる話を訊く「黒木瞳のあさナビ」。1月1日(月)~1月5日(金)のゲストは落語家の桂宮治。4日目は、落語の魅力と今後について― 黒木)落語を聞いたことがない方のためにも、ムチャ振りしていいですか? 桂)いやです。何ですか? 怖いです。 黒木)大衆娯楽として、文化として続いている落語を、ぜひいまからお願いします。 桂)古典落語は小噺がたくさんあり、いろいろな落語家さんがやる「The 古典の小噺」があります。これはとあるご家庭なのですが、80歳をとうに超えるおばあさんがいて、その人が無料のスイミングスクールに通い始めたのが幕開きです。そこのお嫁さんが先生のところに行くのですよ。 ―– 嫁「先生、先生」 先生「あのおばあちゃんのところのお嫁さんじゃございませんか。どうしたんです?」 嫁「何でうちのおばあちゃん、80をとうに超えるのにこちらのスイミングスクールに通っているんですか?」 先生「動機を聞いてませんか? 何でもね、伺いましたらお亡くなりになったあと、三途の川を渡るのに、渡し賃がもったいないから自分で泳いで渡りたい、ってんで来ているみたいなんですよ」 嫁「そうなんですか。けちなおばあちゃんなんですよ。実際、泳げるようになったんですか?」 先生「すごい才能ですよ。2キロでも3キロでも4キロでも泳げるようになったんです」 嫁「そんなに泳げるようになっちゃったんですか? 先生に1つだけお願いがあるんです」 先生「何ですか?」 嫁「おばあちゃんにターンだけは教えないでください」 ―– 桂)……という小噺です。これも「古典あるある」のもので、誰でもやっているやつですが。 黒木)面白いですね。ターンだけは教えないでくれ。 桂)お婆ちゃんに帰ってきてもらいたくなかったと。落語のなかには、こういう小噺がたくさんあります。 黒木)急にムチャ振りしても、急にできてしまうものなのですね。 桂)ちょこちょこいろいろなことをやっているので。