地震で被災した建物のうち“数十棟”が対象… 公費での緊急解体はじまる 石川・珠洲市
能登半島地震で被災した建物のうち、二次災害につながるおそれがある建物について、公費を使って緊急解体する作業が、26日から石川県珠洲市で始まりました。 【写真を見る】地震で被災した建物のうち“数十棟”が対象… 公費での緊急解体はじまる 石川・珠洲市 MRO北陸放送・北野真啓 記者「珠洲市飯田町です。こちらでは建物全体が大きく傾いていて、倒壊した際には道路全体を塞ぐ恐れがあります。」 今回の能登半島地震では、半壊以上と判定された建物を行政の負担で取り壊す「公費解体制度」が設けられていますが、開始時期は自治体によってばらつきがあり、珠洲市では3月下旬を見込んでいます。珠洲市民からは「いつまでも潰さないといけないのに危ない状態やと心配」といった声が聞かれました。 こうした中、珠洲市では26日から、放置しておくと倒壊する危険性が高い建物について、所有者の許可がとれたものから順次、緊急措置として公費での解体を始めました。珠洲市中心部にある店舗兼住宅では、倒壊によるがれきなど災害廃棄物を運び出す作業が行われました。 住宅所有者の娘・今川香奈子 さん「すごくつらい。解体の音聞いてるだけで震えるくらい。どこかで整理つけないと。みなさんに危険が起こってもアレなので。」 緊急での解体が必要な建物は数十棟に上る見込みです。珠洲市内では1万5000棟あまりの住宅のうち、9割以上の1万3863棟に被害が及んでいます。
北陸放送