（右から届け出順に）野間健候補、小里泰弘候補

　衆院選は27日投開票に向けて、各候補が論戦を展開している。鹿児島3区の各候補の人柄や経歴を紹介する。（届け出順） 【写真】演説をする安倍昭恵さん

野間健候補（66）立民　前

　最初の国政挑戦から2012年の衆院選で初当選するまで19年かかった苦労人だ。「歯を食いしばって勝ち上がりたい」。3年前に続いての勝利を目指す。

　前回選後に訴えてきたことの一つが、子ども医療費の無償化拡充だ。住民税課税世帯の未就学児が医療機関を受診した際、窓口負担がある県内の現状を憂慮。負担軽減の対象を広げるよう県へ掛け合ったこともあり、来年4月以降、未就学児まで拡充されることになった。「少なからず仕事ができた」と手応えを語る。

　草の根の運動を展開して住民らとの対話を大切にしてきた。そこで感じたのは女性や高齢者に負担がかかっているということだ。「政治の光を当てられていない高齢者や女性が、安心して暮らせる世の中を作りたい」と訴える。

　趣味はジャズ鑑賞。「二度と同じ演奏は聞けない即興が好き」と話す。座右の銘は、元郵政改革・金融相の松下忠洋氏の言葉「かけた情けは水に流し、受けた情けは石に刻め」。人情に厚かった政治の師の教えを受け継いでいる。

小里泰弘候補（66）自民　前

　石破内閣で農相として念願の初入閣となった。「農政がライフワークで本望」と喜ぶ。ただ、ウクライナ危機や円安で飼料価格が高騰するなど、農政を取り巻く環境は厳しい。「農業、農村を将来につなげないといけない」と重責に立ち向かう覚悟を強調する。

　総務庁長官などを務めた父・貞利さんの姿を見て育ち、「世の中の役に立ちたい」との思いを持っていた。証券会社勤務を経て貞利さんの後を継ぎ、2005年の衆院選で初当選した。

　当選6回を数え、農林水産副大臣や環境副大臣などを歴任。岸田政権では首相補佐官を務めた。「争いを好まない気性。政治の世界で通用するのかと思ったが、意外とやれている」と自負する。

　前回選では小選挙区で敗れ、比例復活した。今回は閣僚として負けられない責任を感じており、「何が何でも勝ち抜く」と闘志を燃やす。

　趣味は魚釣り。ここ2、3年は多忙で行けていない。「どこかのタイミングで行きたいんだけど……」と笑う。