【ドル円155円超え】今の円安は「悪い円安」?“防衛ライン”突破でも為替介入に至らず【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト】
ボラティリティやや上昇で介入警戒継続、ドル高・円安一服には米雇用と物価の伸び鈍化が必要
ドル円の予想ボラティリティを確認してみると、2022年の秋に為替介入が実施された際、期間1週間で17%~19%台、1ヵ月で14%~15%でしたが(図表2)、直近では1週間で12%台、1ヵ月で9%台となっています。期間1週間のボラティリティが上昇しており、やや注意が必要ですが、政府・日銀が為替介入の判断をするにあたっては、まだいくらか余裕を持って相場を注視できると推測されます。 なお、2022年9月22日の介入は、黒田東彦日銀総裁(当時)が金融政策決定会合後の記者会見で緩和継続の強い姿勢を示し、円安が進んだ後の実施でした。日本では本日と明日、日銀金融政策決定会合が行われ、その後大型連休を迎えます。一方、米国では4月30日と5月1日に米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催されます。当面、介入警戒は続くものの、ドル高・円安の一服には、米雇用と物価の伸びの明確な鈍化が必要と思われます。 (2024年4月25日) ※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『【ドル円155円超え】今の円安は「悪い円安」?“防衛ライン”突破でも為替介入に至らず【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト】』を参照)。 市川 雅浩 三井住友DSアセットマネジメント株式会社 チーフマーケットストラテジスト
市川 雅浩,三井住友DSアセットマネジメント株式会社
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