南会津統合後初勝利 ベンチ入り1年生11人 全員野球で悲願 先発阿久津粘りの投球 秋季高校野球福島県大会(9月14日)
▽1回戦 南会津4―3須賀川桐陽 南会津は終盤での逆転で、学校統合後の公式戦初勝利を挙げた。ベンチ入りした11人は全員1年生。試合終了後、晴れ晴れとした表情で校歌を高らかに歌い上げた。 一回に先制、六回に勝ち越しを許し、相手を追いかけ続ける展開に。先発の阿久津楢仁は直球とスライダーを低めに集める粘りの投球で援護を待った。 八回、7番黒森貴尋の適時右前打と敵失で3―3の同点に。2死一、三塁で9番室井啓志が初球を捉え、右前適時打としこの試合初めてのリードを奪った。九回は阿久津が三者凡退に抑え、雄たけびを上げ仲間とハイタッチを交わした。 今夏の福島大会で統合後初の単独出場を果たしたが、初戦を突破できなかった。田島、南会津両校の野球部の伝統をつないできた3年生3人から1年生に悲願の初勝利を託された。新チーム発足後、全力を出すという意味の「GO ALL OUT」をスローガンに掲げ、守備と小技を強化してきた。
「今日勝てたのは3年生のおかげ。次もみんなで打って守って勝ちたい」と阿久津。感謝を胸に2回戦でも全員野球を貫くつもりだ。