【大学野球】明大の153キロ右腕「ブルペンでは“過去イチ”のひどさ」も「やってやるぞ」…Vは早明慶に絞られた
◆東京六大学春季リーグ戦第6週第2日▽明大4―3慶大(19日・神宮) 明大は慶大に1点差で競り勝ち、勝ち点を3に伸ばした。優勝争いは勝ち点4の早大、ともに勝ち点3の明大、慶大の3校に絞られた。 * * * 最速153キロ右腕・松本直(2年=鎌倉学園)が気迫の救援で勝利に導いた。 9回裏、1点差に迫られ、なおも1死一、三塁のピンチで5番手登板となった。 「ブルペンでは“過去イチ”のひどさで…。ただマウンドに行った時、不思議と楽しめた。ゾーンに入っていました。勝たなきゃいけない場面。自分がやることはアウト2つを取るだけ。『やってやるぞ』と臨みました」と強心臓で後続を断ち、逃げ切った。 本番に強い秘けつを聞かれると「あまり自分はブルペンでの投球を引きずらないので。マウンドに行けばやれると信じていました」と笑みがあふれた。 田中武宏監督(63)は9回の慶大の猛追に「もつれるのは分かっていた。粘り合いだった。慶応さんのベンチを見ても、『落とさない』という気持ちをひしひしと感じていました」と互いに力を振り絞った2時間50分を総括した。 チームは優勝の可能性を残し、次週の法大戦に臨む。「後はベストを尽くすのみです」と松本直。天皇杯を懸けた春の激闘が、ついに終盤へ突入する。(加藤 弘士)
報知新聞社