【選手権展望Aゾーン】最注目は岡山学芸館vs尚志 市立船橋、帝京長岡なども同居
Aゾーンの最注目は前年王者の岡山学芸館(岡山)と、優勝候補の本命との声も多い尚志(福島)の一戦だ。GK平塚仁(3年)やMF田口裕真(3年)、FW田邉望(3年)と昨年から主力が残る岡山学芸館だが、卒業した上級生の穴は大きく、シーズン当初は低調なスタートを切った。しかし、夏以降はコンセプトである縦に速いボールポゼッションが浸透。守備も「ゴール前で絶対にやらせないという気持ちが出てきた」(高原良明監督)ことでチームは上昇していく。対戦する尚志は昨年、プレミアリーグプレーオフで負けた相手とあり、選手の意気込みは強い。田口は「まず初戦の尚志戦に全てをかけて戦いたい」と口にする。 対する尚志は1年生の時にU-16の全国大会で準優勝した期待の世代。MF安齋悠人(3年)、神田拓人(3年)、FW網代陽勇(3年)のU-18日本代表トリオだけでなく、守備センスが光るDF市川和弥(3年)、技巧派レフティーのMF若林来希(3年)など実力派が揃う。今年は4年ぶりにプレミアリーグを経験している点も大きい。上位でリーグを終え、自信を得たのは降格に終わった4年前との違い。「今年は(4年前とは)プレミアの順位が違う。あの時より、自信があるチーム」と仲村浩二監督も自信を覗かせる。 2校の勝者が対戦する候補は個性的なチームが揃っている。北海(北海道)は攻撃に注目で、プリンス北海道で17得点を奪い得点王となったFW野村光希(3年)、11得点で同2位とアシスト王になったFW田中準人(3年)の2トップでチーム総得点の大半を稼ぐ。対戦相手の大手前高松(香川)は技術、判断を生かしたポゼッションが売りの好チームで、FW山村音喜(3年)と西田伊織(2年)など打開力のある選手もいる。初出場の名古屋(愛知)は、「良いサッカーをしても勝てなかったら仕方ない。勝ちに拘るサッカーを目指している」(山田武久監督)。手堅い守りから、高卒でのプロ入りを狙うFW原康介(3年)が仕掛け、DF月岡陸斗(3年)のロングスローから力強くゴールを狙う。日章学園(宮崎)はU-17ワールドカップでの活躍が記憶に新しいFW高岡伶颯(2年)を筆頭にFW田上遼馬(3年)、MF川越廉斗(2年)と攻撃に注目株が揃う。