花咲徳栄、エースが「ほぼストレートだけ」で1イニング三者連続三振!148キロ右腕・上原堆我が夏に見せた進化【埼玉大会】
<第106回全国高校野球選手権埼玉大会:花咲徳栄 9-0 鴻巣>◇17日◇3回戦◇レジデンシャルスタジアム大宮 【トーナメント表】埼玉大会 17日までの結果一覧 優勝候補・花咲徳栄は17日、鴻巣との3回戦に臨み、9対0で2試合連続のコールド勝ちを決めた。 今年の花咲徳栄にはドラフト上位候補・石塚 裕惺内野手に注目が集まるが、148キロ右腕・上原 堆我投手(3年)もドラフト候補として注目されている。この春の練習試合で148キロを計測し、スカウトからマークされるようになった。 3回戦の鴻巣戦の7回裏からが上原の今大会初登板となった。177センチ83キロとガッシリとした体型からほとんどがストレートだった。常時137キロ~145キロを計測。平均球速は141キロだった。わずか1イニングとはいえ、高校生としてこの平均球速の高さは優秀だ。昨年から140キロ前半の速球を投げられていたが、打ち込まれることも多く、一歩足りない印象があった。この冬は体作りに加えて、体重移動を見直した。 「軸足にしっかりと体重を乗せて、並進運動をしっかりと行う。ずっと繰り返してきて、やっとこの夏にがっしりとハマったんです」 上原の言葉通り、ネット裏から見ても強い腕の振りに加えて、リリースポイントが安定し、棒球がなく、140キロ台も増えて、強いストレートが増えている。この日は8割程度の力感で投げたというが、逆にコントロールもされていて、打たれにくい球質だった。結果は三者連続三振。上々の初登板となった。 この夏は先発として調整を続け、練習試合でも終盤にマックスが出たりするなど、長いイニング通して強いストレートが投げられているという。 「変化球はこれから。まだ調子は上がっていくと思いますし、準決勝、決勝で最高の投球ができるようにすることです」 上原の評価は先発としてどうか。県内上位校相手にどんな投球ができるかで決まるだろう。 とはいえ、春よりも自慢のストレートに進化が見えたのは好材料だ。 今年の花咲徳栄ナインを見ていると、余裕を感じる。すべての引き出しを出していないのに、大差で勝ってしまうところはまさに王者だ。秋、春に続く県内3連覇を達成できるか注目だ。