阿部巨人、山崎伊織の快投から球団タイ開幕21戦6完封! 24日にも奪首
巨人は23日、中日4回戦(ひたちなか)に2-0で勝ち、14日の広島戦以来、7試合ぶりに白星を手にした。先発の山崎伊織投手(25)が七回途中まで3安打無失点と好投し、2勝目をマーク。昨季は2度、連敗を止めた〝連敗ストッパー〟が嫌な流れを断ち切った。チームは球団タイ記録となる「開幕21戦で6度目の無失点勝利」を挙げて連敗を3で止め、首位・阪神に0・5ゲーム差と肉薄。24日の状況次第で首位に立つ。 【写真】7試合ぶりに勝利のタッチを交わす坂本ら巨人ナイン 背負うものがある男は強い。山崎伊が6回⅓を3安打無失点で2勝目をマーク。チームに14日の広島戦以来、7試合ぶりの白星をもたらした。 「今日は何が何でも勝ちたかった。高梨さんには前回に続き厳しい場面で代わってしまっているので、自分で投げきれる実力をつけて頑張ります」 舞台は茨城・ひたちなか市民球場。地方球場のマウンドは本拠地の東京ドームよりも軟らかく、強風も吹いた。それでも苦にせず六回までは散発の2安打。2―0の七回に1死一、二塁と走者を背負い、マウンドで阿部監督から直接降板を告げられて降板。2番手で火消しに成功した高梨に感謝した。 東海大から入団3年目の昨年は7月に5連敗、同8月に4連敗を止め、自身初の2桁勝利となる10勝をマーク。今季も連敗を止めるべく中日打線に立ち向かった。チームは16-21日に甲子園球場とマツダスタジアムで6試合を戦い、3敗3分け。山崎伊は140キロ台後半の直球と80キロ台のスローカーブを駆使し、嫌な流れを断ち切った。 プレーヤーから離れた友人の存在が、力の源になっている。昨年12月。楽天・小郷裕哉外野手の弟で、東海大時代に切磋琢磨した同級生のJFE東日本・小郷賢人投手が現役を引退した。大学4年時に右肘内側側副靱帯再建術(通称トミー・ジョン手術)を受けた山崎伊が社会人野球に進むか迷う中、プロ入りを後押ししてくれた恩人だ。 最速155キロを誇った小郷さんも同じけがに苦しみ、山崎伊は大学卒業後も励まし合ってきた。その親友から「今年で(選手を)上がるわ。頑張ってな」とLINEで引退の報告を受けた。初めて衝撃を受けた投手の一人が小郷さん。今季はプロ入りの夢を絶たれた小郷さんの思いも背負って戦っている。 チームは引き分けを挟んだ連敗を3で止め、首位・阪神に0・5ゲーム差と肉薄。24日の結果次第で開幕2連勝を飾って以来の首位に立ち、単独首位なら2022年5月20日以来、2季ぶりだ。