天井見上げれば...つるし雛が春らんまん♪「草履」に「抱き猿」、繭玉も 柏崎市、出雲崎町で個性豊かな飾りがお出迎え
新潟県の柏崎市と出雲崎町の観光施設など3カ所で「つるし雛（びな）」やひな人形などの展示が行われている。つるし雛は、子どもの幸せや健やかな成長を願って江戸時代から始まったと伝わる。それぞれの思いが込められた特徴あるひな飾りで華やかに彩られている3会場を巡った。 ◆圧巻！飾りの数はなんと6000点・西山ふるさと館（柏崎市） 柏崎市西山町坂田の西山ふるさと館に並ぶつるし雛は、市民が手作りした小ぶりで愛らしい飾りが特徴だ。5センチ以下の小さな飾りは約6000点あり、それを十数個ずつ糸につるして展示。赤やピンクが目を引き、会場は華やかな雰囲気に包まれている。 西山ふるさと公苑が主催し、4回目。手芸教室に通う市民らの作品を集めた。 つるし雛には、働き者になれるようにと思いを込めた「草履」や、病や災いが去るという意味を込めた「抱き猿」などが飾り付けられている。訪れた小千谷市の会社員男性（56）は「数の多さに圧倒された。小さくてかわいらしい」と話した。 手のひらに乗りそうな小さなひな人形や布製のショウブの花などを展示、雪割草の販売もある。3月24日まで。 【西山ふるさと館】午前9時～午後5時。月曜休館。入場無料。0257（48）2839。 ◆町家華やか♪8段飾りなど多彩に・北国街道妻入り会館（出雲崎町） 出雲崎町尼瀬の北国街道妻入り会館では、約100本のつるし雛や、珍しい8段飾りのひな人形などが町家の風情をよりいっそう引き立てている。 町内外から借りたつるし雛のほか、五穀豊穣（ほうじょう）を願う繭玉も飾っており、天井が見えないほど色とりどりの飾りがつるされている。 享保雛や古今雛といった歴史あるおひなさまがあったり、並べ方などが異なる京雛と関東雛のおひなさまを見比べたりもできる。 北国街道妻入り会館は「寒い日が続いているが、ここに来て春を感じてほしい」としている。3月31日まで。 【北国街道妻入り会館】午前9時～午後5時。無休。入場無料。0258（78）3700。 ◆雰囲気ほんわか♪職員が手作り・良寛記念館（出雲崎町） 出雲崎町米田の良寛記念館では、職員が手作りしたつるし雛や小さなひな人形が入り口のロビーに並び、ほんわかした雰囲気で来館者を出迎えている。 集客を増やそうと職員が作り始めたもので、今年で5回目となった。良寛記念館は入り口だけでなく、館内全体に展示を広げたいとして、寄付や貸し出しを随時受け付けている。3月31日まで。
【良寛記念館】午前9時～午後5時。水曜休館。つるし雛の見学は無料。入館料は大人400円、高校生200円、小中学生100円。0258（78）2370。
