４月の衆院東京１５区補欠選挙を巡る選挙妨害事件で、別の陣営に対する選挙妨害をしたとして、警視庁捜査２課は２８日にも、公選法違反（自由妨害）の疑いで、政治団体「つばさの党」代表、黒川敦彦容疑者（４５）、同党幹事長、根本良輔容疑者（３０）、運動員、杉田勇人容疑者（３９）＝いずれも同罪で起訴＝の３人を再逮捕する方針を固めた。捜査関係者への取材で分かった。逮捕は３回目。 捜査関係者によると、黒川容疑者らは、補選期間中の４月１９日、参政党から出馬していた吉川里奈氏（３７）と、当選した立憲民主党の酒井菜摘氏（３７）の陣営の選挙カーをそれぞれ１０分以上、数キロにわたって追尾。スピーカーで一方的な質問や罵声を浴びせるなどし、近隣の警察署に避難せざるを得なくさせたとしている。 ４月２５日には、日本維新の会から出馬していた金沢結衣氏（３３）の陣営が演説していた豊洲駅前で、拡声器を使って妨害音を出したり、太鼓を打ち鳴らしたりし、金沢陣営の選挙演説を中断させるなどしたとしている。 黒川容疑者らは公選法違反（自由妨害）容疑で２回逮捕されており、無所属で出馬していた乙武洋匡氏（４８）の陣営に対する公選法違反罪で起訴され、勾留が続いている。 一方、黒川容疑者の勾留理由開示手続きが２７日、東京地裁で開かれ、７月７日投開票の東京都知事選に立候補している黒川容疑者は「勾留は選挙活動の自由を奪うもので憲法違反だ」と訴えた。