結成20周年! 囲碁将棋「逆に言えば、僕らにターニングポイントはまだ来ていないんですよ!」
根建 長い目で見て、僕らが「そういう芸風じゃない」ってことを感じ取ってくれたのかもね。08年に初めて『M-1グランプリ』の準決勝進出が決まったとき、それこそ僕、真っ先に山田さんに「行きました!」って電話したんですよ。 そしたら、僕らよりも山田さんと距離が近いトリオが落ちていたらしく、なんか申し訳ないことしちゃったなっていう......(苦笑)。 文田 当時は3回戦の次が準決勝で、それまで3年連続3回戦止まりだったんです。で、08年に「いいネタができた!」と思ったら3回戦の出番がトップバッターで、「またダメか......」と。そしたら想像以上にウケて、通ったときはめちゃくちゃうれしかった記憶がありますね。 その後、10年に『M-1』がいったん終了、翌年から始まった『THE MANZAI』あたりが僕らの賞レースの筋肉のピークだった気がします。決勝大会にも進めたし。その時期に『M-1』があったら、もしかしたら決勝に行けたかもなあ、とは思いますね。 根建 15~19年にも『M-1』に出ましたけど、結局決勝には届かなかったからね。だから、逆に言えば、まだターニングポイントは来てないんですよ。ターンしてる人って、何かをやり遂げたり成功した人じゃないですか。 僕らはいまだに後輩のダイタクとかから「『M-1』ラストイヤーの敗者復活戦で国民審査最下位」ってイジられるくらいナメられてますから(笑)。 文田 マヂカルラブリーの野田(クリスタル)君とかが僕らを「憧れの存在」みたいに言ってくれたおかげで一度メディアにも担がれたけど、持ち上げ方がどんどん大喜利みたいになって、真顔で「囲碁将棋を知らないってヤバいですよ」って言うみたいな厄介なイジりに発展してるしね。 根建 あと、『M-1』準決勝とか『THE MANZAI』決勝でめちゃくちゃスベってたりするから、後輩はそういうのを見て「あいつらぐらいにはなれる」って絶対思ってる(笑)。でも、そうイジられることが、賞レースの王者になれなかった僕らの売りなのかなとも思います。 ■「芸人辞めようかな」根建の転機とは ――18年からは大宮ラクーンよしもと劇場を拠点とする芸人のユニット「大宮セブン」としても活動しています。 文田 新型コロナの影響で劇場公演が休止になって、それが明けた後ぐらいから大宮セブンが全体的に活気づいたんですよね。マヂカルラブリーが『M-1』で優勝(20年)して大宮セブンのメンバーで『アメトーーク!』(テレビ朝日系)に出たりとか。