7スロットグリルが目立つ正面。ジープの特徴的なデザインだ

　ジープのSUV（スポーツ用多目的車）「レネゲード4xe」に試乗した。2020年11月に販売を開始したジープブランド初のプラグインハイブリッド車（PHV）である。最近はジープを見かけたらメッセージを添えたアヒルの人形を車体の上に置くオーナー間コミュニケーションが人気だそうで、トイダック（ゴム製のアヒル人形）をテーマにした特別限定車も今年6月に発売している。 【動画】ジープのSUV「レネゲード4xe」…力強いデザインと重厚感ある走り

　子どもの頃、四輪駆動車をジープと呼んでいた経験はないだろうか。四輪駆動車の代名詞「ジープ」は第2次世界大戦のアメリカ陸軍の軍用車に由来する言葉で、語源については万能（General Purpose）の頭文字をつなげた造語、政府用（ガバメントユース）のGにホイールベースごとにあった車両の識別番号（P）を組み合わせた言葉などの諸説がある。商品名は第2次世界大戦当時のメーカーから米クライスラー社に引き継がれ、現在は欧州自動車大手ステランティスのブランドとして発売されている。

7スロットグリルと丸形ヘッドライトはジープの特徴

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横から見るとショートオーバーハングが良く分かる。ホイールアーチは台形になっている

テールランプをよく見ると、Xのラインが入っていることに気付くはずだ

　「レネゲード」は小型SUVになるが、外観はやはり軍用車のイメージを引き継ぐ力強いデザインになっている。フロントグリルは7スロットグリルといい、格子状に区切られた部分が七つあることから名前が付いている。丸い形のヘッドライトと合わせてジープの特徴的なデザインである。

　横から見ると、クルマの前輪より前、後輪より後ろの部分がともに短いショートオーバーハングで、人間が乗るスペースを十分確保している。キャッチコピーの「アーバンサイズ」の通り、立体駐車場などに対応したサイズになっている。タイヤを覆う外板部分の切り欠きの形状をホイールアーチというが、レネゲードは台形のデザインとなっていて若々しさを感じさせる。

軍用車を引き継ぐデザインはテールランプにも

フロントガラスは他社と比べると大きくはないが、運転はしやすかった

　軍用車を引き継いでいるというデザインはバックのテールランプにも見てとれる。同ランプをよく見ると、Xのラインが入っていることに気付くはずだ。米軍の補給用ガソリンの携行缶には側面にX印のくぼみがついており、そのマークをデザイン化したものだ。