連なる炎 山道染める 福島県富岡町の麓山神社で「麓山の火祭り」
福島県富岡町の県重要無形民俗文化財「麓山の火祭り」は15日、町内上手岡の麓山神社で行われた。30人の若衆がたいまつを担ぎ、燃えさかる炎で山道を染めながら、頂上へ駆け上がった。 小学生から60代後半の若衆30人は白足袋に白パンツ、さらしと鉢巻き姿に身を包み、長さ約2メートル50センチ、重さ30~40キロの自家製たいまつに火を移し、「千灯(せんどう)、千灯」と腹から響く掛け声とともに境内を出発した。標高230メートルの麓山を懸命に登り、頂上で万歳三唱した。山頂から下りてきた若衆は神社の周りを回って、万歳三唱で祭りを締めくくった。体に降りかかる火の粉をものともしない勇敢な姿に大勢の観客から拍手が送られた。 火祭りは約400年の歴史があり、五穀豊穣(ほうじょう)や無病息災、家内安全にご利益があるとされている。