小泉今日子・小林聡美で小説「団地のふたり」NHKがドラマ化 ユーモラスな友情物語
NHKは22日、小泉今日子(58)と小林聡美(58)が主演のプレミアムドラマ「団地のふたり」(BSプレミアム 4KとBSで9月1日スタート、日曜午後10時=全10回)の制作が決定したと発表した。 「団地のふたり」は、芥川賞作家・藤野千夜氏の同名小説の実写化作品。実家暮らしという団地で生まれた、小泉演じる太田野枝(ノエチ)と小林演じる桜井奈津子(なっちゃん)の50代、独身、幼なじみ2人の、温かくユーモラスな友情の物語となる。小泉と小林は、演出の松本佳奈氏の10年の映画初監督作「マザーウォーター」でもダブル主演を務めている。2人がコメントを発表した。 小泉今日子 久しぶりの連続ドラマへの参加に、不安と興奮が入り交じった心持ちです。小林聡美さんとはドラマ、映画、舞台と共演を重ねてきましたが、心から信頼できる俳優のひとり。団地で育った幼なじみの50代というお題に私たちがどう答えるのかを楽しみにご覧いただければと思います。団地で暮らす人々を通して、今の時代や社会が垣間見えるドラマになると思います。 小林聡美 ノエチとなっちゃんは互いに人生最古の友人同士。着古してなじみまくったジャージーのような、いつの間にか布団にセットされている湯たんぽのような、とにかく「ほっ」として、しみじみとありがたい存在です。それなりに紆余(うよ)曲折があって今はそれぞれの実家の団地に住む、かなり大人なふたりですが、地域では若手だからか、いつまでも「ノエチ」と「なっちゃん」のまま。そんなふたりの暮らしを楽しんでいただけたらうれしいです。 松本氏もコメントを発表した。 初めて撮った映画の主演が小泉さんと小林さんでした。時を経て、またおふたりとご一緒できることの喜びをかみ締めています。人生の甘さもしょっぱさも知っている50代・幼なじみのオフビートな団地暮らし。このふたりで面白くならないわけない!ということで、監督としては多少のプレッシャーも感じます。原作から感じる、生活の中の可笑しみや、ふとよぎる寂しさ、心の機微を大切に、これからの撮影を楽しみながらやっていきたいと思います。 ◆「団地のふたり」団地で生まれた幼なじみのノエチと奈津子。結婚したり羽振り良く仕事したり、若い頃はいろいろあったけれど、わけあって昭和な団地に戻ってきた。小さな恥も誇りも、本気だった初恋のゆくえもお互いよく知っているから、いまさらなにかを取り繕う必要もない。一緒にご飯を食べてバカなことを言い合いながら、日々へこんだ心をぷーぷー膨らませている。古くなった団地では、50代でも十分若手。子どもの頃から知っているおじちゃん・おばちゃんの家の網戸を張り替えてあげたり、昭和な品をネットで売ってあげたり。時代遅れの「ガラクタ」でも、どこかにいる誰かにとっては、きっと「宝物」。運よく高値で売れたら、その日のご飯はちょっとだけぜいたくにする。一方、新たに越してくる住人たちもそれぞれにワケありで。助け合いながら、変わらないようで変わっていくコミュニティーがそこにある。まったり、さらり、時々ほろり。幸せってなんだろう。今日もなんとか生きていく。