【高校野球】青森山田の第三の男・下山大昂が秋春連覇に導く…14日開幕・東北大会6県代表校の注目選手紹介
春季高校野球東北大会は14日から宮城・石巻市民球場などで行われる。スポーツ報知では6県代表校の注目選手を紹介していく。第1回は秋春連覇を狙う青森山田(青森)の下山大昂投手(2年)。今春センバツ8強の立役者となった関浩一郎、桜田朔(ともに3年)のWエースに負けじと健闘を誓った。 **** 関、桜田の二枚看板を擁して8強入りしたセンバツから2か月後、先輩の後ろ姿を見ていた下山が成長の跡を披露した。勝てば東北大会出場権が手に入る5月25日の春季青森県大会準決勝で先発を任され、難敵の八戸工大一に6回1安打無失点。「関さん、サクさん(桜田)には負けていられない気持ちがあります。少しでも近づけるように」と、大舞台での先発争いに名乗りを上げた。 遊撃手との兼任で小3から投手を始め、中学から本格的に専念。自主練習の量を増やしたことで、MAXは昨秋から4キロアップの139キロに成長した。兜森崇朗監督は「3番手投手の育成が課題でした。早く代えると育たないから経験を積ませたかった。東北大会が懸かる場面で結果を出してくれたし、きょうは彼に尽きます」と高く評価した。 センバツはメンバー外で、試合は外野のボールボーイとして見ていた。「関さんは球の質が違って気持ちが強いと思いました。サクさんはピンチを抑えていたし学ぶところが多い」。大会前の甲子園練習ではマウンドで投げる機会にも恵まれた。「雰囲気が(普段の試合とは)全然違った。あそこでプレーしたい」と強い思いが芽生え、青森に帰ってからは自然と走り込みの量が増えた。 県大会では連投となる5月26日の決勝(対弘前学院聖愛)にも先発したが死球、本塁打、中前打と1アウトも取れず降板した。準優勝に終わった責任を痛感し「昨日の投球で満足してしまっていました。もっと真っすぐを磨かないといけない。真っすぐがあってこそ変化球が生きるはず」と反省。ただ関、桜田を差し置いての先発は、指揮官の期待の表れとも言える。東北大会では14日の1回戦(仙台市民)で強豪の聖光学院(福島)と対戦。二枚看板が三枚看板になった時、青森山田の強さは盤石になる。(岩崎 敦) ◆下山 大昂(しもやま・だいこう)2007年5月5日、青森・五所川原市生まれ。17歳。5歳から野球を始め、五所川原第三中から青森山田へ。好きな選手は楽天・則本昂大投手。170センチ、74キロ。右投右打。
報知新聞社