え!この身のこなしで92歳!? 元気すぎる長寿の男性に密着 驚きの健康法
HTB北海道ニュース
「ピンピンコロリ」という言葉を知っていますか?死ぬ直前まで元気に過ごしてコロリと天寿を全うする。この生き方を目指して様々な健康法を伝授する92歳の男性講師に密着しました。 生涯学習総合センター「ちえりあ」。 歌やダンスなど様々なサークル活動が行われています。 この場所で月に1度開かれている「生涯元気クラブ」。 運動や音楽などの活動を通して、元気な高齢者を目指します。 佐藤光男さん「辛くなったらやめてくださいね」 かくしゃくとした姿で講師を務めるのは佐藤光男さん。 御年なんと92歳です!みんなで取り組んでいるこの運動は佐藤さんが40年前に独自に編み出したその名も「PPK運動」。 死ぬ直前までピンピンと元気に過ごし、コロリと天寿を全うすることを意味する言葉「ピンピンコロリ」の頭文字をとってPPKと名付けました。 受講生(70代)「思った以上に運動になりますね、結構汗かきます」 受講生(80代)Q佐藤さん見てみてどうですか「いやあ元気ですね、気持ちも元気だし、継続は力ってまさに感じますね」 佐藤光男さん「これやることによってこういう体になる。3カ月やってみてください。 必ずびっくりするような効果がなんか出てきます」 佐藤さんの今の姿からは想像もできませんが過去には心と体のバランスを崩し、病院に通う毎日を送っていたこともありました。 佐藤光男さん「もうひどかったんですよ、アレルギーで体ががたがた、ストレスもあったね、神経つかう仕事。で、あんまりわたし銀行員の仕事好きじゃなかった」 当時佐藤さんが勤めていたのは北海道拓殖銀行。 銀行マンとして外回りを中心にハードな日々を送り、ちょうど50歳の時に体調を崩します。その後調子が戻らず、54歳で退職しました。 佐藤光男さん「(医者が)運動などして血流をよくすればいいかもしれないよって苦し紛れに言ったのを真に受けましてね」 それから佐藤さんは趣味の読書を活かしながら研究を重ね独自の健康法を編み出し、それらを広めるために講演をしたり、定年後の人生に関する書籍も出版しました。 佐藤光男さん「二十数年前にね、自転車に乗ってたらね、自動車に引っ掛けられたの。 病院行ったら(医者が)重傷だっていうんですよ」「誘拐事件だって」Q誘拐事件?「うん。 膝われたの。さらわれたの。(膝の皿割れたの」(笑)「わかる?」 いまでは笑い話にしていますが、当時は医者から一生寝たきりになると言われたこともありました。 佐藤光男さん「(医者から)覚悟しなさいって言われた。リハビリで自分なりの運動を重ねてやったら奇跡的によくなったんだよ」 実は佐藤さん、過去にHTBの取材を受けているんです。 30年前 1994年 当時62歳の佐藤光男さん「お待ちしておりました」当時、「笑い方研究所」の所長として札幌市内で月に2回ほど講習会を開いていた佐藤さん。主婦や会社員、医師などおよそ20人に笑顔の作り方を教えていました。 佐藤光男さん「笑うことによってその人の人生が好転していくということが証明されておりまして、そのほかに非常に健康にもいいと」「うれしいなあたのしいなぁ わっははははは」 この映像から17年後…80歳になった佐藤さん。 今度は「ピンピンコロリ」するための生き方を研究する「PPK研究所」を立ち上げ、より精力的に活動していました。 当時80歳の佐藤光男さん「もうね、中毒になっちゃっているんだわ。(運動を)やらないとおかしくなる」 さらに13年後の現在。変わらず元気な92歳の佐藤さん。 佐藤さんの独特すぎる日常を追いかけました。 毎朝5時に起きて6時半からは朝の散歩が始まります。 佐藤光男さんQこれなんのために持ってきてるんですか「それで格闘するのクマと」Qクマ倒すために?「カーってやるの」「冗談半分だよ」 日によって散歩コースを変えながらときにはウオーキング、ときにはサイクリングで1時間ほど近所をまわります。 きょうの目的地は近くの公園。もう少しです。 佐藤光男さん「わっはっはっはー!わっはっはっはー!!」 トンネルで笑いの練習。大きな声で笑う健康法は今でも欠かさない日課です。 佐藤光男さん「自分でも変なことやってるなとは思う」 公園ではオカリナを演奏します。 楽器の演奏は自然と腹式呼吸になるので、健康のために続けているのだそうです。 佐藤光男さん「オカリナも体にいいんだよね。うまい下手でないの。下手でもいいの」 Q外で演奏することの良さはある?「うちのかみさんが(近所迷惑だと)怒るからしょうがないよ」 この日は家の近くにある体育館のジムでトレーニング。 Qこれから何やるんですか「サーキットトレーニングっていう筋力運動と全身運動」 腹筋!背筋!92歳とは思えない身のこなしでサーキットトレーニングに取り組みます。 佐藤光男さん「ここは週に1回くらい(来る)。あとは自分の運動(PPK運動)をやっている。気分転換にもなる、こういう所来ると」 マシンを使うジムに通うことでさらに筋力を維持することにつながるといいます。 佐藤さんの長寿の秘訣は運動だけではありません。 食事の内容にも気を使っています。 ひとつ、週に4回イワシを食べるひとつ、週に1回レバーを食べるひとつ、毎日コップ2杯の牛乳を飲む…佐藤さんはたびたび受講生を自宅に呼んでこの食事法を広めるために一緒に食事をするそうです。 「わっしょいわっしょい」佐藤光男さん「気持ちいいでしょ」 講習会ではPPK運動のほか、佐藤さんが普段から実践している食事法や笑いの健康法も学ぶことができます。 佐藤光男さん「思ったよりたくさん来ていただいて良かったと思います。ただみなさん続けられるかが問題なんでね、生きてる限りはピンピンと、そして逝くときはコロリと」
HTB北海道ニュース