「生死に関わる事故だった」競馬レース中に照明消える…原因は“タイマーの設定ミス” 管轄の石川県が陳謝
19日夕方、レース中の金沢競馬場で突然、照明が消えるトラブルが発生し、騎手3人が落馬する事故となりました。原因は照明を消すタイマーの設定ミスという人為的なものでしたが、一つ間違えれば生死にかかわる事態でした。 【写真】照明が落ちた金沢競馬場 金沢競馬場を管轄する石川県競馬事業局の臼井晴基 局長は、北陸放送の取材に対し「生死に関わる事故だったと認識していて、あってはならないことだと考えています」と陳謝しました。 19日午後5時すぎに撮影された金沢競馬場。普段なら照明が当たる馬場が、レース中、暗闇に包まれました。 一夜明けた金沢競馬場で来場者に話を聞くと、当時の状況が分かってきました。 ■「それこそ命がけだ」目撃した競馬愛好家は… 競馬愛好家「3コーナー付近で雷が落ちたみたいな感じでパツっと全部消灯した」「やっている人が可愛そう。それこそ命がけだ」 照明は約1分後に復旧しましたが、出走していた11頭のうち3頭で騎手が落馬したほか、競走馬1頭が骨折し、安楽死処分となりました。落馬した騎手のうち2人が病院に運ばれましたが、命に別状はないとみられています。 県競馬事業局は、照明が消えるタイマーを誤った時間で設定していたことが原因としています。 臼井局長「ファンの皆さま、関係者の皆様に心からお詫びを申し上げたい。信頼回復に努めたいとしています」 その後レースは不成立となり、全額が払い戻しされたほか、その後のレースも取りやめとなりました。 事業局では20日朝、騎手や馬主など関係者に改めて事情を説明し、理解が得られたとして正午からレースを再開しました。今後はタイマーを使用せず、2人の職員が手動で消灯することで再発を防ぐとしています。 北陸放送の取材に応じた馬主のひとりは「レース再開は良かった」としながらも、関係者に説明したとする県の対応については「馬主に納得のいく説明はなく、責任の所在や対策について、記者会見などで対応してほしい」と憤った様子でした。
北陸放送