“人食いバクテリア” 致死率3割…感染者数 過去最多に
■劇症型溶連菌 受診前 症状が出てきたら…チェックポイント
劇症型溶連菌発症のチェックポイントです。 1つでも当てはまると要注意です。 ●39℃以上の発熱 ●時間単位での腫れの広がり 傷の周りをペンで囲むと分かりやすく、急速に腫れが広がると危険 ●意識障害 意識がもうろうとする、受け答えがおかしい、など 受診を躊躇してしまったBさん・61歳女性のケースです。 Bさんは、約9年前バイクで転倒。 右足のすねの周辺から出血して、軽い痛みがありました。 ただ、Bさんは、 「打撲で病院に行くのは恥ずかしく、けがを我慢していた」といいます。 すると4日後、右足全体に激しい痛みと腫れがあり、病院を受診しましたが、『打撲』と診断されます。 その後、悪化し、受診の翌日には、嘔吐・下痢。 意識を失い、救急搬送されます。 その2日後には、医師から、 「このままだと命を失う。右足切断で助かる」と言われ、右足を切断しました。 その後、約8年間 週2回のリハビリを続け、現在は義足で生活しています。
■劇症型溶連菌 受診時 何科に行けば?適切な治療を受けるためのポイント
東京女子医科大学・菊池 賢 感染症科教授 「『劇症型溶連菌』は、早期対応がカギ。疑わしい症状が出たら、一刻も早く治療しなければいけないので、救急車を呼んでほしい」 救急車を呼ばない場合 ●内科より外科・皮膚科を受診する ●複数の症状が出ているなどかなり深刻な場合は、集中治療室のある病院を受診する などが、重要なポイントです。 診察で医師に伝えるべきポイントです。 ●発熱などの症状だけでなく、水虫や床ずれ、靴擦れ、深爪、ささいな傷などについても報告する ●腫れの進行程度は、具体的に報告する 東京女子医科大学・菊池 賢 感染症科教授 「『患部に丸をつけてから何時間経過』などの情報は、具体的で医師に伝わりやすい」
■視聴者から疑問『プールや入浴のリスクは?』
視聴者からの疑問 「プールや入浴施設などから、劇症型溶連菌に感染してしまうことはある?」 「庭いじりなどしていて、土から感染することはない?」 東京女子医科大学・菊池 賢 感染症科教授 「劇症型溶連菌は、水や土の中にはいない。ただ、プールや温泉施設の共有部分に触れることが感染リスクにつながることもある」 視聴者からの疑問 「数年前、溶連菌に感染し、のどの激しい痛み・高熱が出た。今回の人食いバクテリアに免疫を持っていると言える?」 東京女子医科大学・菊池 賢 感染症科教授 「溶連菌と劇症型溶連菌は別の菌なので、免疫を持っているとは言えない」 視聴者からの疑問 「発症して救急車呼ぶ時、なんと言って説明したらいい?」 東京女子医科大学・菊池 賢 感染症科教授 「腫れが広がる早さや体温などの症状を、なるべく具体的に説明する」
テレビ朝日