長崎県内の不登校4095人…8年連続で最多更新 2023年度、公立小中高、特支の児童生徒
長崎県教委と県は31日、県内小中高校と特別支援学校を対象にした問題行動・不登校調査の結果を発表した。2023年度に公立学校で不登校になった児童生徒は4095人(前年度比643人増)。全体の3・4%で8年連続最多を更新。私立学校(41校)は382人で4年連続増えた。 公立の内訳は▽小学校1278人▽中学校2351人▽高校466人。要因は「学校生活に対してやる気が出ない」が最多の33%。県教委児童生徒支援課は「親子の関わり方、友人を巡る問題、学業の不振などが複雑に絡み合い、改善に時間を要するケースが増えている」と分析。「学校だけが学びの場ではないという捉え方が社会的に広がってきている」と説明した。 私立の内訳は▽小学校6人▽中学校45人▽高校331人。高校は前年度比48人増と最も増えた。 県教委は、校内別室の設置促進やフリースクールなど民間との連携強化を通し「子どものそれぞれの状況に合わせた形で、学びが止まらないよう進めていきたい」とした。 いじめの認知件数は、公立小中高、特別支援学校で2303件(同350件増)。内訳は▽小学校1573件▽中学校643件▽高校86件▽特別支援学校1件。新型コロナウイルス禍に減少したが、22年度から増加。同課は要因に、部活動や行事などが通常に戻り、接触機会が増えたことなどを上げた。態様は「冷やかしやからかい、悪口や脅し文句、嫌なことを言われる」が半数以上だった。 私立は▽小学校4件▽中学校22件▽高校64件。 いじめにより児童生徒の生命や心身、財産に重大な被害が生じたり、長期欠席を余儀なくされたりする「重大事態」は国公私立で4件(同3件減)。 公立中高では暴力行為が増加。中学校は412件(同133件増)だった。